元・靴設計士 兼 現・靴修理人 兼 シューフィッター 兼 靴マニアのコマツです。

東京某所で靴修理やってます。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間ほど靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと書いていきます。

426 「みなさん、大きめを選ばれますよ」という罠。

Big Foot Stepping On Businessman Vector. Power. Fights Against Giant Foot. Crisis. Domination 42111924

タイトルのセリフ、

私もやってました。

A〇Cマートでバイトしてた時代。

ノルマこそがすべて。

20代末期でしたね。

こんばんわコマツです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

靴の設計で食えなくなって

加えて

家人が身重になって

共働きができなくなった時。

 

本職やりながらの会社に内緒で

バイトやってました。

 

バイト代+歩合制だったので、

売りまくらにゃならん。

売れさえすればいい。

しかし・・・・

クレームきたら減額(笑)。

これがなにより怖かった。

(今は知りませんけど。)

 

でね、

設計時代から気づいてたんです。

「ゆったり」の方が売れるって。

 

前にも100万回くらい書きましたが、

メーカーのサイズ表記など見なくていい。

だって設計者がウソついてるんだから(笑)。

 

だいたいが大きめにつくられてますよ。

「これきついからもう一回サンプル起こして」

より、

「あ、ゆったりしてていいねー」で

一発OKもらった方がいいに決まってる。

ダメなんですけどね。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

一瞬脱線します。

 

唯一の例外は

プレーンパンプス。

名前出せませんが、たとえば

このモデルは私が型紙切りました。

 

プレーンパンプスは押さえるところがないので

つま先できつく締めあげるしかないんです。

 

足には当然悪いですが

しょせんおしゃれ靴なので、

中世のコルセットみたいに

我慢してください。

ゆるいと脱げます。

 

だからできればパンプスだと

キクチノクツ 菊地の靴 385-19 (クロ)

こんな風に甲をストラップで

押さえてるものだと

そうとうラクですよ。

 

(上の2つも私が20年以上前に

紙切りました。

おお・・・まだ販売されてて嬉しい。

デザインがBBAくさいとか言うな。

BBA向きなんだからしょうがないだろ!)

 

脱線終了。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

でだ。

 

じっさい販売の現場でも

・客が「きつい」と言った靴は売るな。

は常識です。

今でも量販店ならそのはず。

 

売ったあと

「きついから返金して!」

っていうクレームは

今でも全国で数千件は起きてるでしょう(笑)。

 

私の職場の百貨店でも毎日です。

 

逆に、

「ゆるすぎるからきついのに交換して!」

っていうクレームは

ほぼ聞いたことがありません。

 

かなりシンプルな心理学で、

 

・きつい=痛い=許すまじ(怒)!

 

に対し、

 

・なんかゆるい=でも痛いよりいっか。

 

ってなっちゃうんですよ人間は!

 

痛くなければクレームにならない。

 

だからゆるいのを勧めてくるんです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

ジャストフィットしてるって

確信できる靴、

持ってますか?

 

持ってるとしたら、

ちょっと意地悪な質問します。

 

 

Q:

「なんでジャストフィットしてる」って

わかったんですか?

 

足、測りました?

靴、測りました?

シューフィッターが証明しました?

 

そんなわけありませんよね。

 

私なりの答えはこう。

 

A:

「なんかフィットしてる気がするから。

 理由はどーでもいい

です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

足の裏って、

超優秀なセンサーなんですよ。

 

砂利が一個入っただけでも、

その場で靴脱いで

石とりだすでしょ?

 

靴ずれ起こしたら、

へたするとその靴

二度と履かないでしょ?

 

魚の目ができてたら、

なんにも集中できないでしょ?

 

そーいうことです。

 

だから

フィットした靴が欲しければ、

脳で考えるな。

店員の意見も聞くな。

足だけが正解を知っている。

 

マジです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

たとえば。

 

「ヒザが痛い」っていう親友や

「前のめりにこけた」家人に

ホカオネオネすすめた時、

なーーーんも説明いらなかったもん。

 

まんまレジ行ったもん。

 

人によってはそれが

ジョンロブだったり

ノロラニクだったり

アシックスだったり

ウェスコのワークブーツかもしれません。

 

確実に言えることは、

「足がいい」って思ったらそれが正解。

 

でね、

そうすると

「ゆったり」でも

「これは絶対ちがう!」って

わかるんですよ。

 

あるいは逆に

「タイト」でも

「これは絶対いける!」って

わかるんですよ。

 

30分たっても迷うようなら

その靴はやめた方がいい。

 

店員はノルマでいっぱい。

知らんがな。

 

目をとじて、

なんならワイヤレスイヤホンでもつけて

一切のノイズを遮断して

試し履きしましょう。

 

これが一番の近道。

 

・・・・で、

ネットの方が安ければ

もちろんそっちで買いましょう(笑)。

 

それでいい買い物ができたら、

店員さんのネームプレートだけは

しっかり見といて

後日「丁寧な接客ありがとう」の

メールを送りましょう。

それだけでいい意味で100倍返しです!

 

本題終了!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ご褒美タ――――イム!

 

【今日のおすすめの1足】

 

楽天スーパーセール最終日だからなあ・・

これにしよっか。

 

オーロラシューズ

「ミドル イングリッシュ」。

 

29700円。

ユニセックス

 

メルカリで中古が安く売られてます。

でも・・・でも・・・

「やっぱり中古の靴には抵抗が・・・」って

思う人は思うでしょ。

 

いや、全然それでいいと思いますよ。

さくっと新品買っちゃいましょ。

それでもクオリティのわりに相当安い。

ME-W

 

 

 

f:id:shoesmaster:20210610225741p:plain

意外にソールはビブラムの別注。軽い。

 

f:id:shoesmaster:20210610230122p:plain

スネ毛が流行りなのか・・・・?

レディース:

【AURORA SHOES(オーロラシューズ)】Women's(ウイメンズ) MIDDLE ENGLISH

メンズ: 

【AURORA SHOES(オーロラシューズ)】Men's (メンズ) MIDDLE ENGLISH

 

まあこのオーロラシューズは、

好き嫌いが

完全に分かれますよね。

 

私はもちろん好きです。

たまにリペアにきたら

オーロラシューズに全神経ゆだねます。

それくらい「応えてくれる」。

 

人によっては

「清潔感がない」だの

「だらしない」だの

言うでしょう。

実際言われてます。

 

うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ。

 

だったらこのへん買っとけ。

 

「きちんとつくった」

コピー品。

 

 

うん。

きちんとつくると

ここまでダメになるんだねーーー。。。。

 

単純に「味」って話じゃない。

 

本質を見失うとこうなる。

審美眼がないとこうなる。

 

あ、ぶっちゃけ

コピー品の方がたぶんコストかかってます。

説明はだるいので省きますが。

 

ちょっと視点変えます。

 

私は地味に絵画も好きです。

 

特にこれ好きですねーーー。

長谷川等伯「松林図」。

ソース画像を表示

屏風絵なんで、でっかいんですよ。

国宝。

上野の東京国立博物館

いつでも見れます。

(6月21日修正:いつでもは見れません。

村ビンスキー様 

ご指摘ありがとうございます!)

 

 

で、嫌いなのが

東山魁夷

アートなので、

感性の問題なので、

異論は受け付けませんあしからず。

 

好きなもんは好き。

嫌いなもんは嫌い。

アートってそんなもんでしょ。

 

東山魁夷はキレイ「過ぎる」んですよ。

ファンタジーが好きなかたなら好きでしょうね。

 

でも全然感動しない。

一点も汚くないから。

それはそれで表現としてはアリでしょう。

プリントで大量生産するビジネスも

皮肉抜きに全然アリです。

 

実際、プリントの絵は売れてますし

佐川急便の近くには

佐川が出資してる

東山魁夷美術館」もあります。

 

しかし。

 

暴論はなはだしいですが、

オーロラシューズ

そのマガイもん、

同じ「林」を描いている

等伯と東山の視点に

すごい似てると感じます。

 

ラクで丈夫で従業員がハッピー」

っていう工場のつくる靴と

 

「本家に似せなきゃ!品質徹底しなきゃ!

 コスト下げなきゃ!」

って考えてる工場の靴は

 

見ての通り残酷なほど

全然別物。

 

つーことですよ。

わかる人だけわかればいい。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

それではまた明日!