シューフィッター佐藤靖青(旧・こまつ)@毎日靴ブログ

東京某所で靴修理やってました。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと毎日書いていきます。修理は9月で退職。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。HPはこちらhttps://sf-komatsu.com/

2110 ティンバーランドは“安い方”を買え!ブーツマニアが断言する6インチベーシックの真価

 

おつかれさまです

シューフィッター佐藤靖青です。

 

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いい感じのブーツを買おうと思ったら

11月はもう遅い。

10月末には「いい感じ」のはだいたい

完売してます。

 

世界的暖冬で、メーカーもブーツを

なかなか作らなくなってるんです。

・原価が高い

・売れる時期が限定される

・売れ残ったら在庫が超かさばる

みたいな理由で

ブーツの弾数自体が少ないんですよね。

 

とはいえ、厳しい状況だからこそ

売れるブーツには

ハイクオリティなものもあります!

 

毎回店頭に行くたびに唸るのが

ティンバーランド。

3万オーバーの「イエローブーツ」じゃなく

めっちゃ似てるけど7千円安い

「6インチ ベーシック」、23,100円。

ティンバーランド 6インチ ベーシック ブーツ TIMBERLAND シューズ メンズ ブラック 黒 6INCH BASIC BOOTS 19039 ブーツ アウトドア レジャー フィールド 防水 靴 運動 カジュアル ハイカット ミドルカット |slz|

もともとはABCマート別注だったと思いますが

今ほかのショップでもちらほら

見かけるようになりましたね。

 

ABCマートでもオールブラックは

例年通りだともうすぐ入荷されるかと。

メインサイズは速攻で売り切れるので

通年置いてあるマスタード色でサイズ試して

ネットでさくっと買うのがベストかもです。

 

・・

このブーツの良さ、

わかりやすいように定番の

「ウィート」(マスタード)色で解説します!

 

まず、ティンバーランドといえば

まっさきに思いつくのが

「イエローブーツ」、正式名称が

「6インチプレミアムブーツ」。

30,800円。

ティンバーランド ブーツ メンズ 6インチ プレミアムブーツ ウィートヌバック TIMBERLAND 6inch PREMIUM WATER PROOF BOOT カジュアル イエロー アウトドア ワークブーツ ストリート シューズ 靴 天然皮革 レザー 防水 ウォータープルーフ

悪くはないブーツです。

・かなりの強力撥水

・見てすぐ良さがわかる高級ヌバック

・ハトメのギラギラ感

このへんが人気なんでしょう。

俳優とかインフルエンサーも履いてますし

まあまあの幅広(3E~4Eくらい)で

推奨はしませんが

紐も結びっぱなしでズボズボ履くのが

いい感じらしいです。

 

ただ、個人的には3万オーバーの

「プレミアム」はあまり好きでなく

むしろ6千円以上安い「ベーシック」を

圧倒的に推します。

 

ABCマートに行けば両方履けるので

ぜひ試してほしいんですが

まず見た目に差が全然ありません。

並べてみましょう。

あえてわかりやすい

明るめのカラーで並べてみましたが

使われてるヌバックが同じなんで

まずわかりません!

(左がベーシック、右がプレミアム)

黒に至っては私レベルのマニアでも

1秒くらい見ないと厳しい。

ソールの凹凸加減しか外見の違いがないので。

 

表面に使われている

防水ヌバックも全く同じ。

=防水性にも遜色ありません。

じゃあ6千円の差は何?

 

ざっと並べると

①底の仕様

②裏地

③断熱材の有無

この3つです。

 

ただ、①②③どれをとっても

氷点下以下でもなければ

逆に廉価版の「ベーシック」が上!

説明しますね。

 

①底

これが3万円のほうの底ですが

まあ・・スタンダードです。

丈夫ではありますが重いし硬い!

靴ずれの原因にもなるし小石もつまるし。

 

ちなみに靴修理15年間やってて

3万オーバーの「プレミアム」の底の修理は

わずか1回しかしたことがありません。

めっちゃタフなんです。

 

対して廉価版はこう。

シンプルでしょう。

砂利も雪も泥もつまりません。

いわゆる「パナマパターン」だから。

自衛隊もそうですが

各国のガチ軍靴が採用してる模様がこれ。

似てるでしょ。

ベトナム戦争以来これなんです。

それまでギザギザのタンクソールだったのが

ベトナムの泥が詰まりまくって

ブーツが重くなるし滑るのが問題でした。

 

このパターンだと「歩くだけで」

勝手に泥がぼろぼろ落ちていきます。

開発者も命がけだっんで

必死だったでしょうね・・。

 

話ティンバーに戻しますが

ベーシックの方が3倍くらい歩きやすいはず。

タフな底なのに、曲がります。

足にきちんと食いついてきます。

 

・・

②裏地

 

3万オーバーは牛革。

びしっと牛革なので丈夫ではありますが

正直やや硬いかも。

 

に対して、廉価場の方は布です。

布・・とはいってもハイテクの生地で

公式発表にはありませんが

おそらく「キャンブレル」かと。

レッドウィングにも使われてますが

吸湿性がハンパなく

布地なのに単独での撥水性もすごい。

 

短靴の革靴ならライニングは絶対

革の方がいいですが

蒸れやすいブーツなら絶対キャンブレルが

いいですって!!

 

履いた時の第一印象がやさしい。

履きならす必要が皆無。

靴ずれの心配も、破れる心配も

まずありません。

 

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③断熱材の有無

 

3万オーバーの方は

昔はたしかシンサレート、今は独自の

「プリマロフト」という断熱材が

入っています。

・・いるか?断熱材。

北海道とかNYの厳しい冬ならまだしも

東京のなまぬるい冬には完全に不要。

 

どっちかといえば都会の冬なら

「ブーツ」という構造だけであったかいし

むしろ蒸れによる結露とか匂いの方が

ずっと気になるでしょ。

 

コストカットもできるし

ここでも廉価版の「ベーシック」の方が

上かと。

 

・・

ざっくりこんな感じですね。

ティンバーのブーツも年々

生産量減ってますし(スニーカーが増えてます)

「オリジナル」ほど実用的で

圧倒的コスパのブーツなんか

なかなかありません。

 

黒は意味不明にシーズナルカラーで

マジで毎年争奪戦なんで

早め早めにショップでサイズチェックを!

 

本題終了。

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【今日のおすすめの1足】

ティンバーランド

「モーション アクセス スリッポン レディース」

15,400円。

【公式】ティンバーランド Timberland モーション アクセス スリッポン レディース

今ティンバーランドの直営店でも

圧倒的に売れてるのはスニーカーです。

この数年で一気につくりこなれてきました。

 

アグの冬スニーカーも可愛いんですが

お値段がもう可愛くなくなったじゃないですか。

劇的に歩きやすくもないし

保温性も「?」って感じですし。

 

というときのティンバーです。

生活撥水だし滑りませんし

なんせソックス状なんで忙しい朝に

ズボッ!っと履けるのは最高でしょ。

 

 

※過去ご紹介した靴はこちらにまとめてあります。

楽天ROOM


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【おしらせ】

 

・11月1日に

本が出版されることになりました。

https://amzn.asia/d/gHDN1Qx

Amazonで先行予約受付中ですので

ぜひぜひどうぞ!

 

・11月20(木)30(日)に

新宿フィッティング会を開催します。

今回も抽選制の完全予約制とさせていただきます。

ご応募日が10月19・20(土日)の2日間です。

内容・ご料金・応募方法は

こちらをお読みください→ 11月新宿フィッティング会

たくさんのご応募、お待ちしております!

 

・ズーム相談

 

すみません、混んでます・・。

受けるだけ受けてますが

いったんメッセージお送りください。

現在1週間ほど頂いてます。

足と靴の オンライン 相談

 

・ライン相談

 

こちらも混んでます。

受けるだけ受けてますが

いったんメッセージお送りください。

現状、7日以内にはご回答できてます。

足と靴の オンライン 相談

 

 

それではまた明日!