毎日靴ブログ@元・靴設計士 兼 元・靴修理人 兼 現シューフィッター 兼 靴マニアの こまつです。

東京某所で靴修理やってました。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと毎日書いていきます。修理は9月で退職。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。HPはこちらhttps://sf-komatsu.com/

1114 25㎝の壁

 

おつかれさまです

こまつ@shoes_komatsuです。

 

きのうおとといと

なかなかみっしりな内容だったので

軽めの話にしましょう。

 

いきなりですが

24.5㎝とか25㎝のご婦人の方、

靴選び、地味に大変じゃないですか?

 

個人的には「25の壁」とか

心の中で呼んでるんですが

明確な壁がこのサイズにはあります。

 

日本で靴を買う場合、

婦人靴だと25㎝、

紳士靴だと28㎝までしか

ほとんどのメーカーがつくっていません。

 

では───靴のサイズが25㎝の女性が

「婦人用の25㎝」がきつかった場合

「紳士用の25㎝」を履くとフィットするのか?

 

今までの経験だと、ほぼ100%

フィットしません。

紳士靴の24.5㎝に下げてもおなじ。

 

がばがばです。

 

なんでこんなことが起きるのか?

 

・・・

 

そもそもの木型の設計です。

 

たとえば今目の前に

同じメーカーの同じデザインで

紳士用の25㎝の靴と

婦人用の25㎝の靴があるとします。

 

いや、全然大きさちがうじゃん!って

誰でもつっこみたくなりますよ。

大きさだけじゃないんですよね・・。

 

この現象を「25の壁」と呼ぶことにしましょう。

 

靴の設計するときには

必ずサンプルの靴をつくります。

 

婦人靴だと23㎝、

紳士靴だと26㎝あたりを

「中(なか)サイズ」とか読んで

その木型でサンプルをまずつくります。

 

この木型のことを

「元型(もとがた)」とか

呼ぶんですが

ここで問題が起きます。

 

もうこのスタート地点で

差ができてしまっているんです。

 

婦人靴の元型は

あきらかに華奢なつくり。

トウも低く、幅もまあまあせまい。

 

紳士靴の方は

なんかこう・・「ごつっ」とした感じ。

 

これ理由があります。

人体学的に・・と言えればいいんですが

もっと原始的な問題で。

 

婦人靴の工場と

紳士靴の工場がわかれていて

生産するマシーンもちがうから!です!

 

もちろん同じ工場で

婦人靴も紳士靴もつくることは

多いですよ。

仕事ありませんから。

 

そのときにも基本的に

いくつかの工程で

マシーンは2台必要です。

 

23㎝の靴を成型するマシーンで

28㎝の靴をつくろうとすると

確実にクラッシュします。

 

これが「25の壁」の原因①。

 

もうひとつはシンプルに

スタート地点の木型ですね。

 

靴って実は・・・

ここだけの話ですが・・・

売れなきゃいけないんです!

 

これは独自調査ですが

日本人だけじゃなく人類が

「どういうところで靴をえらびますか」

という質問に

 

・履き心地

 

などという模範解答を

するわけもなく

 

・デザイン

・色

 

はい

もう圧倒的にこのふたつです。

まちがいありません。

 

ふ────────・・・(ため息)。

 

だからスタートの元型が

・女性は華奢

・男性はごつく

っていう現象が明治から令和の今まで

延々と続いてるわけですよ。

 

じゃなきゃ履かせる前に

そもそもお客さんが

選んでくれませんからね。

 

でだ。

 

その元型をサイズごとに

拡大・縮小するわけですね。

グレーディングとかいいますけど。

 

ここでも「売れるように」

紳士は縦:横が「5:4」

婦人は「5:3」か「5:3.5」みたいに

より華奢に華奢にみせるように

つくられるんです。

 

いいとか悪いの問題じゃなく

売れなきゃいけない壁。

 

その結果が「25の壁」なんです。

 

・・・

 

ま、一理あるんですけどね。

シューフィッター的立場からすると

男女の足の形は

あくまでもベクトルはあります。

 

微妙なたとえですが

男女の骨盤の差くらいには

あります。

 

おんなじことが

22㎝の足の方にも言えますね。

ご存知「22の壁」です。

 

22㎝の人が大人用を買うのか

子供用を買うのか。

 

子供用と大人用で

またまた元型もグレーディングも

ちがってくるので

ここの壁もマッターホルンのように高い・・。

 

25の壁も22の壁も

基本、解決策はありません。

 

ただし大きな視野でみると

少しずつ差が縮まってはきています。

 

このブログで【今日のおすすめの1足】を

紹介するときに

いつもサイズの在庫状況を調べますが

おなじ「ユニセックス」でも

紳士と婦人が本当にわかれてないメーカーが

だんだん増えてきています。

スポーツメーカーを中心に。

 

わかりやすいところでは

スポーツサンダルですね。

あの分野に関しては

25の壁も22の壁もほぼありません。

 

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ね?

 

それとナイキが意外に

リアルユニセックスですね。

 

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ね?

 

ナイキはかなり前からおかしいなとは

思ってたんですよ。

ウィメンズと前置きしておきながら

30㎝までつくってるモデルが多数。

 

エアフォース1とかの定番モデルも

ほぼほぼ

リアルユニセックスですよね。

 

革靴はまだ厳しいかもしれませんが

25とか22とかのしょーもない壁は

消えていくはずです。

 

時代はどんどんクラシックからカジュアルに、

カジュアルはスニーカーに、

スニーカーならナイキに右へならえ、っていうのが

ここ10年くらいの流れですから。

 

そのうちマシーンすら

どんどん省略化されていって

木型もトーラスターも

は?なにそれおいしいの?っていう時代が

そのへんまで来てるかもです。

 

じっさい革の裁断屋さんだって

いちいち抜型をつくらずに

レーザーでカットしてますから。

小ロットでも採算がとりやすくなってきてます。

 

時代がかわるときは

あっというまですよ!

 

数年後には

 

・環境にやさしく

・サイズも関係なく

・シンプルなデザインで

・マシーンもいらなく低コストで

・コーデもシチュエーションも関係ない

 

なんてのが流行るかもしれません。

 

こそこそ・・

実はもうあるんですよ・・。

 

 

ワラジっていう履物なんですけどね・・。

 

 

本題終了。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

【今日のおすすめの1足】

 

こちらもリアルユニセックス

22の壁も25の壁も関係ない。

 

しかもまあまあハンズフリー

コーデも季節も関係なしの!

 

リーボック・ポンプフューリー。

 

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もはやまちがいさがしレベルですが

アップデートしてます。

 

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こっちは毎年のやつ。

 

今年のはベロにデカい穴が開いていて

より「ずぼっ」とはきやすくなってます。

 

意外と気づきませんが

ためしてみると結構いい仕事ですよ。

 

サイズとかデザインとかで

うんうん悩んでる人は

もうポンプフューリーにふりきると

なにかとラクです。

 

派手なようで服に溶け込むので

コーデの邪魔をしません。

底の厚みもいつの時代にもいい感じ。

 

在庫状況は刻々とかわりますが

いつでもレギュラーで22㎝つくってますし

(しかも若干小さめ!)

24.5も

25.0も

25.5あたりのラインナップは

まあほぼいつでもあります。

 

サイズさえ知っておけば

ネットショッピングの力強い

味方です。

 

カラバリも無限ですし

なにをしてくるかわからないんです

このモデル。

 

一瞬で売り切れますが

ゴアテックスバージョンも突然

販売されたり、

突然マルジェラとコラボしたり、

あなどってはいけません。

 

どう考えてもあのアニメと

コラボしたとしか思えないカラーが

去年も販売されましたし。

(即完でした)

 

なんにせよクッションがヤバいんです。

94年の発売当時にはエアマックスに負けましたが

普通に弾みますよ。

だから売れ続けてるんです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

最後にCMです。

 

足と靴にお困りでしたら

365日24時間

ご相談承っております。

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爆速でお答えしてるので

ご相談者様おかげさまでじわじわと

増えています。

週末ちょっと混むのでごめんなさい。

 

ご本人様だけでなく

お子様、親御様のご相談でも

全然うけつけてます。

 

さらにブログでの公開回答がOKでしたら

お値段そのまま、

情報量1.5倍盛りでおとどけしますので

ひとこと添えていただけると。

(基本は秘密相談です。

公開を強要は絶対しませんので、ご安心ください)

 

靴のお買い物アテンドもやっています。

こちらもよろしくです。

シューフィッターこまつ

 

どちらも50歳の壁はとっくに

とり払ってます。

HPはいずれ変えます。

老若男女、誰でもどうぞ!

 

それではまた明日~