おつかれさまです
こまつ@shoes_komatsuです。
ニューバランスほどではありませんが
私を含めるアラフィフにとって
「クラークス」もはずせません。
クラークスもわかりづらいブランドなんで
解説します。
クラークス、イギリス発祥の
基本はガチンコの革靴メーカーですが
かなり変わってます。
1825年にイングランドで創業。
革スリッパからはじまり
本格革靴で売れ始めます。
ところで1800年代後半~1900年代中盤までって
イギリスの革靴といえばもれなく
グッドイヤーウェルテッド製法なんです。
戦争もありましたし。
硬くて重い。
そのかわり大量生産が可能と
底剥がれの心配がなく、
リペアも相当な程度まで可能。
20世紀前半まで、イギリスといえども
革靴は超高級品だったので
庶民から政治家までリペアするのは当たり前。
フィットするとかは二の次で、
長持ちこそ正義だったんです。
親子二代でリペアしながら同じ靴を履く、
今では考えにくいこともザラでした。
ちゃぶ台をひっくり返したのが
クラークスなんです。
正確には4代目のネーサン・クラーク氏が
デザートブーツで革命を起こしたんです。
戦後、という時代背景もあったんでしょう。
1950年にデザートブーツ発売。
・重い→軽いほうがいい
・硬い→やわらかい方がいいでしょ
・痛い→ダメでしょ
ということでデザートブーツ。
砂漠での戦闘に使われていたのがウリですが
とにかくそれまでの革靴の常識を
ひっくり返したんですよね。
・革底→天然ゴムの底
・とにかく痛くないアッパー
・軽いけどはがれないステッチダウン製法
公式発表だと現在までに
全世界で1500万足が売れたそうです。
あ、そのうち2足は私です笑
歴史はこんなもんにしておいて
現在のラインナップでよさげなものと
NGなもの、完全主観で紹介します。
・・・
①デザートブーツ
オリジナルのはやめときましょう。
元リペアやってた身として、
もう修理ができませんので。
生ゴムが手に入らないんです。
それに重いし、夏場は地面にくっつくし。
製法的にソールを生ゴムからほかの材料に
変更することも不可能です。
買うなら必ず現代のアップデート版を。
デザートブーツ・ゴアテックス
34,100円。
CLARKS クラークス Desert BT GTX デザートブーツ ゴアテックス 26177858 サンド スエード メンズ
カジュアルシーンには欠かせないし
なんせ痛くなりません、デザートブーツ。
3万越えでも個人的には推しです。
服を考えなくて済むんですよね・・。
なんせ革がまだスエードの最高峰、
チャールズ・F・ステッド社のはず。
革屋がガンガン廃業している時代です。
チャールズ・F・ステッドのスエード、
なにはともあれタフです!
私はデザートブーツ、5年かそれ以上使いましたが
アッパーは最後まで無傷でした。
デザートブーツのオリジナルの欠点を
見事に全部解決してます。
ステッチダウンは予想以上に水が漏る。
生ゴムは砂利とかゴミがくっつく。
それをゴアテックスにして雨漏りは解消、
生ゴム→ビブラムのスポンジソールにすることで
リペアもできるし、軽くなってます。
どうでもいいんですが、
若者よ・・・デザートブーツを選ぶとはシブいが
このパーツは外した方がいいと思うよ。
この革パーツ、何のためにあるかって?
知らん!
本来はこの革切れを使って
クリームとの相性を試したりするんですが
なんせカラーが淡いんで補色しようがない。
これブラブラさせながら歩いてるのって
かなり恥ずかしいです。
買ったら速攻で捨てましょう。
・・
②ワラビーEVO
16800円。
【クリアランスセール!!】 クラークス ワラビーエヴォ ウォータープルーフ ブラックレザー Clarks Wallabee EVO WP 26177832
正直、買うのはこれだけでいいです。
このブログの文章も長いんですが
ここまで書かないとこの靴の良さが
絶対伝わらないので・・。
・アッパーが黒のスムースレザー
→ビジネスシーンでも使える
・底はビブラムではなく自社のゴム底
→圧倒的コスパ削減、街中の修理屋でリペアも可能
・ウォータープルーフ
→ゴアテックスまでのこだわりはなし、
生活防水であればOK
いいことしかないんです。
定価でも22,000円。
ゴアテックス版より1万円安い。
底はビブラムではなく、PVCという
プラスチック系の合成ゴムですが
ヒールだけでもソール全体でも
実はリペアが可能です(黒のみ)。
なんせ1年前、あのGUが
形を完全コピーしてるんです。
リアルモカシンでもなくライニングが合皮だったので
当時は4000円くらいでしたが、
愛用者まだ多いでしょう。
本家のクラークスのワラビーEVOは
インソールも抜けます。
外反母趾・足底筋膜炎・各種おなやみなら
専門のインソールに入れ替えることも可能。
ワラビー、オリジナルのクレープ底を
2年ほど履いていたことが私もありますが
履き心地ヤバかったですね。
完全に革のソックスでした。
手放したのは、オリジナルの方は
・「ちょっとの小雨」でも容赦なく雨漏り
・クレープ底が滑るしとにかく減る
ということがあったので。
今でもオリジナルはEVOより
数千円高く(!)売られてますが
正直メリットはなにもありません。
・・
ここから先は
現代版クラークスですが
買うのは慎重にしましょう。
・「トーヒル」、およびチャンキーソールシリーズ
23,100円。
売れてますし
気の利いたセレクトショップには
100%に近い確率で置いてます。
男性なら問題なく履きこなせますが
ご婦人には厳しいでしょう。
見た目とちがって、底かなり硬くて曲がりません。
加えてかなり重い。
片足400グラム超で紐穴も2穴なので
タイトにしばってもカカト脱げる方が多いはず。
なによりアッパーの革質は抜群にいいのに
カカト、底が減ったら一切リペアができません。
これは痛い・・。
予言しときますが、確実にこのソールは
より軽くて曲がりやすい素材で
コピーするメーカーが出てくるでしょう。
そのときまで待った方がベターです。
(※10月31日追記:ユニクロ、仕事が早い!)
・パンプス全般
2万円前後。
実はクラークスはパンプス、
相当昔からつくっています。
が・・・コスパは極めて悪い。
国産のパンプス・バレエシューズなら
カカトもソールも直ります。
なんせこの薄さ、速攻で減りますので。
クラークスは無理なんです。
日本の湿気・気候との相性が悪く
カカトが減る以前に底が剥がれてきます。
リペア時代、めっちゃ底がはがれた
クラークスパンプスが持ち込まれましたが、
ほんと接着剤が効かないんです・・。
ソールのステッチはダミー。
ただの「模様」なんです。
じっさいにこの材料を縫うと、割れます。
・・・
また長くなってしまいました。
まとめます。
クラークスを買うなら奇をてらったものも
逆にまったく進化してないオリジナルでもなく
定番+アルファのモデルが正解。
ハイテクウォーキング系・
パンプス系も日本の風土では
長持ちしません。
本題終了。
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【今日のおすすめの1足】
クラークス「ワラビー エデン」。
23,100円。
*CLARKS|Wallabee Eden Lo Suede Vibram/ クラークス/ワラビー エデン ロー スエード ビブラム/メープル #
見た目と歩き心地のギャップがすごい。
ビブラムのカップソール、
HOKA並みの弾力です。
関節やられちゃってるけど
もうクレープ底も痛いし
クラークスでは長時間はきついという方。
あるいは健康そのものの方にも。
さすがにこのモデルは
ソール・ヒールのリペアは不可ですが
接地した瞬間にローリングするので
カカトを減らすことがまず難しいはず。
クラークスのハイテク系はNGと
さっき書いたばっかりなんですが
ソールがビブラムのシリーズだけは別。
履けばわかります。
異次元です!
※過去ご紹介した靴はこちらにまとめてあります。
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それではまた明日!