毎日靴ブログ@元・靴設計士 兼 元・靴修理人 兼 現シューフィッター 兼 靴マニアの こまつです。

東京某所で靴修理やってました。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと毎日書いていきます。修理は9月で退職。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。HPは12月くらいにできるかと。

940 革靴をカスタムしてスニーカーにできるのか

 

おつかれさまです

こまつ@shoes_komatsuです。

 

隔日でやってる

「足と靴の無料相談」の

公開回答の日ですね。

 

あの相談が気になってたんですよねえ。

どこいった・・・・

 

これだ。

 

〇革靴はスニーカーに

なれるのか

 

 

【質問概要】

 

革靴をスニーカー的な履き心地に

カスタムすることは可能ですか?

 

【経緯】

 

革靴の美しさに惹き込まれて

3年程経ちますが、

私の足はウィズC~D程度で

踵も細い平成足のため、

 

快適に履ける靴に出会えるのは

ごく稀という状況です。

 

一方、手持ちのレザースニーカーだと、

抜群にフィットしてる程ではないものの、

靴擦れや踵の抜け感などのトラブルは

起きないんですよね。

 

その理由として、

トップラインとタンのクッションの

影響が大きいのでは?と考察しています。

 

革靴が甲と踵でホールドするのに対して、

レザースニーカーは甲と足首周りで

ホールドするイメージでしょうか。

 

そこで、革靴に対しても

同じようなアプローチが取れれば、

快適かつ美しい靴の選択肢が

一気に広がるのでは?!と思った次第です。

 

・・・鋭い視点ですね。

 

最後まで一気に続けます。

 

 

【質問詳細】

 

タンについては、ブログでお馴染みの

タンパッドを貼るでもいいし、

見た目重視なら、

タンにスポンジを当てて

縫い直す方法がある事は

複数の修理屋のブログ等で確認済みです。

 

問題はトップラインのクッションですが、

こちらも修理屋さんに頼めば

対応してもらえるのでしょうか?

 

あるいは、型紙など製作の段階から

クッションを入れる想定じゃないと

ダメなのですかね??

 

(仮に出来るとしても、

見た目のドレス感と履いた時のホールド感を

両立させるスポンジの厚さを探るのは

難しいのかな…)

 

ソールは、厚過ぎず柔らかめの

ラバーソールをvibramあたりが

作ってるんだろうな~と勝手に思ってるのですが、

 

こまつさんのお勧めはありますか?

 

 

 

一部抜粋しましたが

ご相談はここまで。

 

ちょっと整理しますが

 

「アッパーがクラシックなつくりの革靴を

後付けで

スニーカーのように魔改造できるのか」

 

というご質問だと理解しました。

 

では私のターンですね。

 

 

 

〇ムリです。

 

 

身も蓋もなくて申し訳ありません。

 

なんでムリなのか。

 

大きく3点あります。

 

 

①型紙がちがいすぎる

②縫い方がちがいすぎる

③設計がちがいすぎる

 

です。

 

①から説明しましょう。

 

 

型紙つくるときの

ラインの引き方がまったくちがいます。

 

アンクルパッドひとつにしても

「くるぶしにあてるのか

くるぶしにあてないのか」だけで

引く線が5ミリくらい違ってきます。

 

5ミリちがうってことは

 

「ドレスシューズなのか」

「コンフォートシューズなのか」

 

っていうくらい

悪い意味で

全然変わります。

 

なんていうか・・・・

「かっこいいのか」

「ダサくても痛くないのがいいのか」

くらいの差はあります。

 

後付けのリフォームにしても

 

次の壁が②です。

 

「縫い方の壁」。

 

スニーカーはもれなく

「袋縫い」なんです。

 

肌に当たるところは

まんまクッションのように

縫い目が出ません。

 

シンプルに「足当たりがいい」

だけじゃなく

「一番丈夫な縫い方」だからです。

 

そのかわり

ドレッシーさは皆無です。

 

ドレスシューズは

トップラインの縫い方に

命をかけてると言っても

過言ではありません。

 

・折り込み

玉出

・テープとり

 

などなど。

 

美意識はいったん無視して

この縫い目をほどいて

パッドを入れて

もう一回縫い直すことが

まちがいなくできません。

 

なんとかできるかもですが

履いて数回で

根元からちぎれます。

 

縫い代(しろ)がなさすぎるので。

 

ここで③につながりますが

縫い代だけではなく

レザースニーカーの場合

 

トップラインを柔らかくするだけでは

ドレスシューズは

全然追いつきません。

 

おっしゃる通り

あとづけできるのは

せいぜいタン(ベロ)が限界です。

 

レザースニーカーでも

ドレスシューズでも

アッパーとライニングの間に

「ダブラー」っていう

強化材を入れてます。

 

スニーカーなら

わかりやすくスポンジ。

 

ドレスシューズなら

・不織布

・革

あたりです。

 

これはさすがに靴になってしまったあとでは

とりかえられません。

 

ここが最難関といっても

いいでしょう。

 

しかしこれが取り替えられなければ

あのレザースニーカーのような

・痛みのない

・ストレスフリー

は得られません。

 

やるんなら

靴を全分解して・・・

となると

10万以下はありえません。。。。。

 

 

〇ということで

 

現実的にできる範囲としては

 

・タン改造

・アッパーじゃないけど

 革底からスポンジ底に

 

というあたりが限界でしょうね。

 

なんか・・・

お力になれず申し訳ありません。。。

 

本題終了。

 

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【今日のおすすめの1足】

 

波はあるが

だいぶ良くなってきた

 

コールハーンのゼログラウンド」

 

ニットアッパーで・・・

 

以前問題にしてた

「市革なしのケツ」も

 

しっかり修正してきました。

 

【楽天市場】【マラソン最大44倍】コールハーン Colehaan ウイメンズ コレクション スティッチライト ゼログランド スティッチライト オックスフォード womens W21777 チョコレート トリュフ/ クレイ ピンク:コールハーン 楽天市場店

 

ここから伸びてきてくれると

いいんだけどな。。。

 

あ、

ご婦人モノは

やっぱまだダメです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

それではまた明日!

 

 

(バーも臨時休業────☆)