元・靴設計士 兼 現・靴修理人 兼 シューフィッター 兼 靴マニアのコマツです。

東京某所で靴修理やってます。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間ほど靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと書いていきます。

128 買ってはいけない靴②紳士靴(2020年8月版)。

こんちはーーーー!。

靴修理人 兼 シューフィッター 兼 靴マニアです。

仕事柄、毎日靴を分解しているので、

現場からのガチな意見として、

値段とクオリティがあってない紳士靴を

今日は4つほど紹介します。

①なんで最後に手を抜く? マドラス イタリー

(¥37,000)

日本のマドラスがイタリアで生産している

最上級シリーズです。

たしかに素材とつくりはマドラスと思えないほど

いいです。一見。

問題は、ヒールの「積み上げ」とか呼ぶ

カカトの材料です。

靴を作ってるか、靴修理やってる人間にしか

見抜けませんが、この積み上げが

「革」ではなくて

「革クズとパルプをミキサーして再形成した」

俗にいうナンポ―という素材です。

なんせパルプを含んでいるので、

メリットとしては軽い。

コストも相当安い。

致命的なデメリットとして、「水にぬれるとふやふやになる」。

半分パルプなんですから、当たり前ですよね。

通常、ナンポ―をつかう革靴の値段はだいたい1万円くらいです。

せっかくアッパーにいい素材使ってるのに、

雨が多い日本で履くと、たぶん2年もたないでしょう。

批判覚悟でいいますが、

マドラスの靴には「必ず」どこかに手抜きがあります。

スコッチグレインやリーガルより

「ほんのちょっと安い」ですが、

手を出さないのが賢明です。

②設計ミスをいつまで直さない? キャサリンハムネット

(¥23,000)

これ・・・意外とはいてる人、多いんじゃないでしょうか。

みためがしゅっとしてるわりに

幅がスーパーワイドで

ヒールも高いのでリピーターが多いです。

このヒールの高さが問題なんです。

ヒールが高いわりに、ソールが薄いのはわかりますよね。

どうなるか。

ヒールの根元から、ソールが真一文字に

ぱっきり割れるんです。

そしてこうなったら1万円以上かけて

オールソール修理をするしか方法がありません。

なにが問題かっていうと、

10年以上前から一切この設計ミスが直されてないことです。

ついでに、キャサリンハムネット

ヒールの積み上げがナンポ―ですので、

雨に当たると強度がいっきに落ちます。

③なぜその革をつかった? スコッチグレイン

「アシュランス」のこの色。(¥35,000)

ちょっと近づいてみてみましょう。

わかりづらいんですが、とにかくクリームが入らないんです。

公式サイトでは

↑このクリームでOKと書いてありますが・・・

ダメです。

スコッチグレインは本当に誠実なメーカーなんですが、

この謎の革だけは、大失敗です。

というか、アッパーの革質が全般的に

いちじるしく落ちています。

クリームが入らないだけでなく、

うっ血したような妙な色ムラも

全然「味」になりません。

ふだん靴みがきだけも店でやってるんですが、

この靴を困り果ててもってこられる方、

めちゃくちゃ多いです。

そしてこちらも何もできないんです・・。

④売る方も買う方もダメ! スケッチャーズ マックスクッション

(定価¥10,000くらいが、¥8000くらいでよく売られてる)

いうまでもなくホカオネのパクリです。

たちの悪いことに、最近だと

スポーツオーソリティABCマートだけでなく、

伊勢丹とかにもちゃっかり置かれてるんですよ。

たとえ丸パクリでも

本家より優れていればいいですよ。

「マックスクッション」と銘打っておきながら、

そんなにやわらかくない。

通気性もほとんどない。

ホカオネだけじゃなく、ナイキやニューバランス

アシックスやブルックスなんかが本気で

厚底にアタックしているところに

上っ面だけで騙せればいいやっていう姿勢、

本当にダメです(怒)。

以上、買ってはいけない靴4選でした。

ではまた明日!