こんにちは。
靴修理人 兼 シュフィッター 兼 靴マニアのコマツです。
ブログは毎日書いてるんですが
たまーーーーーに
ユーチューブもやってます。
今日新しいのアップしたんで、
ヒマな方も、
ヒマじゃない方も、
一瞬のぞいて、
一瞬チャンネル登録ボタンを押してみてください。
絶対に今日のビールが美味しくなりますよ。
コマツはなりました(断言)。
この動画でも使ったんですが、
靴底の黒子、本社はイタリアの
「ビブラム」。
通の人は黙ってて。
素人(正常な人)はさらっと読み流して。
どっかで聞いたことはあるでしょう?
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ABCマートに行って
ふらっとダナーあたりのコーナーに立ち寄ったら
「・・・この靴、ビブラムソール使ってるんで、
めちゃくちゃ丈夫ですよ」
と、どこからともなく店員が寄ってきます。
彼らもノルマがありますからね。
お互いのためにも
ABCマート対策はイヤホンです。
コマツは50戦2敗です。
(イヤホンしてても2回話しかけられた)
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私自身も靴修理業のかたわら
どーしても接客やらにゃならんのですよ。
ご婦人は簡単。
カカト修理の時にも
「ふつうか丈夫かどっちにしますか?」
だけで終わりますから。
どっちがいいか?
と聞いておきながら、ごめんなさい。
男なんでわかりません。
一応、革技術センターっていうところで
材料自体の試験はやってるんですが。
ご婦人もののちっちゃいヒールだと
「いうほど変わらないんじゃない?」
ってのが本音です。
問題は。
男。
「普通のにしますか?ビブラムにしますか?」
ってところで
だいたい10秒くらい時が止まります。
わかりますよ。
その10秒の間に
お客さんはこう思ってます。
(以下、脳の中の声)
「えっ、えっ、
ここで試すの?
俺、試されてるの?
えっ?
ビブラム?
ビブラムって・・・ABCマートでやたら
すすめられたからいい素材なのかな・・?
知ってて常識なのかな・・?
待て待て待て。
600円差か・・。
でかいぞ。
それって松屋で特盛の牛メシ食えるじゃん!
選ばせんなよ・・。
でもくそめんどくさい中、修理屋に来たんだし・・
ここで
フツーのでいいです
っていう空気じゃないよな・・。」
っていう感じでビブラムヒールを
選ばれる方がたいへん多い。
本当すいません。
結論から言いましょう。
プラス600円のーーーーー、
ビブラムで正解です!!
この黄色いマークが目印。
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ビブラム社については
歴史が長いので、興味のあるかたは
各自ググってください。
ひとことでいうと、
タイヤはつくらないゴムの会社です。
たまに靴もつくってますが、
そっちは正直ぱっとしません。
でもいったん黒子に徹すると、
「黒子のバスケ」なみに本領を発揮します。
修理屋の本音言いますね。
ビブラムを選ばれると、
正直もうけは少ない。
600円差でもビブラムは原価が高いから。
でも内心ほっとします。
とにかく減らない。
逆に言うと、
丈夫な分、加工しづらい。
グラインダーで削ると、
ゴムが丈夫なもんだから、煙が出ます。
タイヤを焼いたような臭いも出ます。
ドリフトと一緒。
まじであれくらい煙とゴム臭が出ます。
近隣店舗から何度も苦情きます。
それくらい、質がいい。
本音のところは
原価が高いから、あんまり選んでほしくない。
でも、国産や中国産のゴムは
明らかに質が悪い。
イギリスのダイナイトなんかは
値段のわりに質は悪い。
ダイナイトやリッジウェイをパクった
ビブラムの方が明らかに質は上の上。
左がビブラム、右がダイナイト。
原価はさすがに言えませんが、
「減りの早い」ダイナイトの方が
圧倒的に原価は高い。
ブランド代ですね。
そして、修理用に設計されてないので
使い勝手が極端に悪い。
サイズの融通がきかない。
あ、ダイナイトやリッジウェイの悪口じゃありません。
住みわけの問題なんです。
「製造サイド」か、「修理サイド」か。
ただ。
ビブラムは「製造も修理もどっちもいける」
ふところの深さがあるんです!
このブログを読んでいただいてる方は
とっくにご承知だとは思いますが、
もしも初心者のかたでしたら、
修理屋でビブラムの選択肢があれば
絶対そっちを選んでください。
ビブラムのゴムそのものは
世界各国でつくられてます。
特に修理用の末端パーツなんかは
中国でつくられてるのもざらです。
が、品質はしっかりしてます。
私も設計で〇―ガルを任された時は、
だいたいが「中国ビブラム」でした。
それでもきちんと納期は守るし、
品質でクレームが来たことは一度もありません。
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ちょっと今回はマニアックな話でしたね。
それではまた明日!