こんばんわ。
靴修理人 兼 シューフィッタ― 兼
靴マニアのコマツです。
風邪、なおりました。
葛根湯ドーピング最高ですね。
副作用ないって最高!
あとはビタミンCと亜鉛のサプリを飲んで、
夜中にポカリの水割り3回のんで
10時間寝たら完璧にキマりました。
さて。
きのうのブログ、マニアックすぎて
しかも頭まわってなかったので
くそつまんねーと思ってたら、
きのう1日だけで
なんと180アクセスもありました・・・
(ふだんは80くらい)
わからんものですね。
読んでくださって、ありがとうございます!
・・・・・・・・・・・・・・
気をよくして、
きのう書ききれなかったおまけを
書いていきます。
靴修理のだいご味といえば、
オールソール。
地味にご婦人のパンプスのオールソールも
週一くらいでやってます。
デッドストックのブランド物が
圧倒的に多いですね。
フェラガモかシャネルの80年代モデルとか。
こんな感じ。
(ごめんなさい、以下はネットで拾った参考画像です。私がやったやつは載せると個人情報うんぬんで速攻でばれてクビになりますので)
アッパーは生きてるのに、
革底が硬化。
意外と簡単になおります。
革を切りだして、もとの型にあわせて
貼るだけなので・・・。
両足で8000円。
純粋な作業時間は1時間くらいでしょうか。
レザーソールから、合成ゴムにかえることも
もちろんできます。
でも・・・あんまり個人的には
好きになれません。
安っぽいもん。
革でもゴムでも、値段1000円くらいしか
かわらないし。
なのでコマツが受付するときには
レザーソール+ハーフソールを
いつも提案してます。
これが最強。
値段もオールソール+1800円くらい。
やっぱりアウトソールが革だと
微妙にいい感じの立体感がでるので、
靴がよろこびます。
・・・・・・・・・・・・
紳士靴。
私自身はスニーカーが大好きで
現場でも今はホカオネかアグか
ニューバランスはいてますが、
逆に
オフの日はスーパー行くのにも
真夏以外はだいたいカントリー履きます。
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なんかこの「脱力感」がいいんですよ。
よーしゃなく硬いんですが、
甘いお菓子のあと、しょっぱいお菓子食べたい無限ループの
あの現象。
サウナのあとの水風呂。
「うわ、やっぱ革靴好きだわ」
って芯からおもいます。
でね。
カントリーも、基本は革靴です。
写真は短靴ですが、カントリーです。
カントリーはダブルソール
(2枚底)なので、
靴底の一層目を突破したぐらいでは
びくともしません。
穴、みえますかね・・・?
こんな感じになっても全然平気です。
こっちのほうがわかりやすいか。
がっつり穴、あいてるでしょ?
この段階でも・・・・
ぶっちゃけ修理にはまだ早いんです。
ダブルソールって、「いかに修理を遅らせるか」の
発想でできてる構造ですから。
2層目が突破されて、いよいよ
コルクが「こんにちは」したあたりが
オールソールの一番いいタイミングです。
ダブルソールのオールソールなんて、
どうせミッドソールも交換しますから。
ミッドソールを交換したところで
+2000円くらい。
・・・・・・・・・・・・・・・
なんてことを書きながら、
わたしのカントリーは
「ビブラム・ダイナイト」ソールです。
ざっくりいうとゴム底。
カントリーの純正のゴム底が
写真右のイギリス・ハルボルラバー社製の
「ダイナイトソール」。
諸説ありますが、
もともと仕事帰りに「草野球」ならぬ
「草ゴルフ」用に生まれたらしい。
このソールパターンも、ゴルフの
スパイクパターンなんですって。
まあ、どうでもいいんですが
ダイナイトって値段のわりに減るのが
異常に早いんですよ(怒)。
まー、そりゃー、「草ゴルフ用だから」って
いわれたらそこまでなんですが。
納得いかん!。
そこで写真左のイタリアのビブラム社。
笑えるくらい減らない。
かといって、重さもそんなにかわらない。
あと、ほんとに一般のかたには
まったく縁のない話ですが、
ソールパターンが中央によっていて、
リペアの時にミシンをはずさない。
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もうひとつ。
ウェストンの「ゴルフ」。
時代とともに変遷してますが
フランスの靴なのに
ソールはイギリスのハルボルラバー社の
リッジウェイソール。(これも諸説あり)
その後、フランス国内で自社生産してるみたいですが
リペアの世界だと、まずお客さんが
指定してくるのがリッジウェイ。
甘い。
甘―――い。
写真右がリッジウェイ。
左がビブラム。
強度がまったくちがう。
個人的な推察ですが、
ビブラム社は年々配合材料を
アップデートしてる気がします。
それぐらい減らない。
これもやはりパターンが中央に寄っていて、ミシンを外しません。
ただ、削って加工するのがたいへん。
削ると熱もって煙が出るし、
マシーンにも負担かかるし、
「タイヤを焼いたような」臭いがでるので
一気に作業ができません。
年に何度か苦情もきます(笑)。
それでもリペアする身としては
ビブラムが最高。
ビブラムでリペアした靴をお客さんに渡す時が最高。
革ならJR。
ゴムならビブラム。
リペアする時が来たら、
頭のかたすみにでも置いといてください。
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【今日のおすすめの1足】
せっかくなんで、
ことし流行のサイドゴア、
2日連続でいきますか!
「トリッカーズ・カントリー・サイドゴア
レディースサイズ」。
54,643円。
今年~2年後くらいまでは
サイドゴアブーツの流れはとまりません。
ラク。
丈夫。
ただし、サイドゴアブーツの運命として
「はくとゴム長。」現象をどうするか(笑)。
トリッカーズなら楽勝ですよ。
一周まわって、それサイドゴアだったの?と
いわしめるくらいのオーラがあります。
ご存知のとおり、
来年4月以降、イギリスからの革靴の関税が
27%→0%になる予定です。
弱肉強食。
ザ・資本主義。
しかし・・・・メンズはいいにしても
レディースサイズは安くなるでしょうか?
日本人のレディースサイズの
基準サイズは、昭和の時代から23㎝。
イギリスの標準サイズは?
ざっくりでいうと25㎝かそれ以上。
23㎝の時点で激レア。
それ以下だと、ほとんど「キッズサイズ」に
カテゴライズされます。
直感ですが・・・・・
23㎝以下のサイズのイギリス靴が値段がさがるとは
おもえません。
メンズがアンダー5万はありえます。
レディースサイズはどうでしょう?
私が仮に23㎝の足で、カントリーが好きなら
いっぺん買います。
人生は短い。
買う余力があったら、迷ってないで
履いて実感してみませんか?
トリッカーズといえども、
イギリス人はほとんどまったく全然はいてません(笑)。
買うのはイタリア人と日本人だけ。
かっこいいものに理屈はいらない。
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それではまた明日!