毎日靴ブログ@元・靴設計士 兼 元・靴修理人 兼 現シューフィッター 兼 靴マニアの こまつです。

東京某所で靴修理やってました。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと毎日書いていきます。修理は9月で退職。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。HPはこちらhttps://sf-komatsu.com/

458 利休の覚悟があればよし。リラックスしていこう。

 

 

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(寺島直希氏のTwitterより転載)

 

こんばんわコマツです。

 

今日はいつにもまして

頭やわらくしていこっか。

 

ちゃんと靴の話もしますよ。

 

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ちょーっと脳みそ

こんにゃくみたいにやわらかくしてみて。

 

した?

 

じゃあたとえば・・・

 

「ダメなものはダメ」って

なんでダメなの?

 

例:

「なんで人を殺しちゃダメなの?」

 

これ、

すぱっと一言で答えられますか?

 

・親に教わったから?

・学校で教わったから?

・法律で罰せられるから?

 

まー・・全部正解なんでしょうが、

私は娘に 

「真・善・美がヒトの本能」

そして

「善はラク 

って答えてます。

 

伝わってるかどうか知らんけど。

 

もっとダイレクトに言えば

「なにか事情があって人を殺すのはいい。

 たとえば誰かを守るとか。

 そのためにカクゴっていうものを

 自分で学習しなさい」

 

ってなことをことあるごとに 

娘がものごころついた時から

このように答えてます。

 

めんどくさかったわけじゃない。

事実も事実。

 

あらゆることに通じますが

「ちゃんとやる」のが

最短距離だったりします。

 

グーグルの社是の

「Don’t be Evil」

(魔になるな)

なんて極めてますよね。

 

エルメスのサンダルが重いって

こないだ

ツイートしたんですよ。

 

実際、

こわれようがこわれまいが

ブランド力関係なしに

己の覚悟でつくってる。

片足200グラムって相当重いぜ。 

 

ちゃんとしたモノをつくろうとすると

スタートが「ちゃんとした材料」じゃなく

「ちゃんとした思考」から始めないと

トリーバー〇のように

ぐっちゃぐちゃになる。

 

エルメスのサンダル、

変に凝ってません。加工もラク

リペアもラク

見えない芯が確実に一本通ってます。

 

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 ご本人に承諾なく失礼ですが

(おっと!さきほど承諾いただきました!)

京都HARKの寺島直希さん。

https://t.co/44e38CApHA?amp=1

 

以前のブログでも

ご紹介させて頂きましたが

最近つくづく

「真善美」の哲学を感じます。

 

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もちろん磨かれた寺島直希さんは圧倒的。

 

その背景に

いろんな景色がみえる。

 

 

・写真撮った人

・そのカメラつくった人

・そもそも靴をつくったメーカー

・大事に履かれたご主人

・この靴をつくるのにたずさわった

 数百人

・革を鞣した職人

・犠牲になった動物

 

の上になりたってて、

それを

「最上級のフレンチのように」

料理したから美しい。

 

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あ、

全然関係ないけど、

夏の北海道行ったことある人いる?

 

富良野のラベンダー畑見たことある人いる?

 

よく絵葉書にでてくるこんなの。

ソース画像を表示

 

キレイですよね。

 

でもうしろ見た?

おんなじ時期、

ジャガイモの花が満開なんですよ。

 

ソース画像を表示

 

スーパーにならんでる

男爵イモ」の花です。

観光ツアーには紹介されません。

別に花特有に改良されたもんでないしねー。

 

私はイモの花が好き。

シンプルに感性。

「見て!私を見て!」感がない(笑)。

 

 

利休の言葉で 

「花は野にあるように」

って有名でしょ。

 

千利休って、

結局は

秀吉の命により切腹しましたよね。

れっきとした武士ですので。

 

しかし。

 

 

朝顔事件が決定打らしいですが

花のお話 その6「千利休と豊臣秀吉 一輪の朝顔」

 

利休は「秀吉の望む花」

=満開の朝顔

を活けたんでしょうか。

 

わざと活けなかったと思います。

一輪だけ残して、

他の朝顔はすべて切り落とした。

 

美に対する「覚悟VS覚悟」

だったんです。

 

結果切腹とはいえ、

敗者はなく「美」だけが残った。

 

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・きちんとした素材を

・きちんとした美意識で

・きちんとした道具を使って

・きちんと導く

 

そして自分はただの器になる。

 

寺島直希さんは天才と以前書きましたが

写真と動画をみると

「器」に徹している気がします。

 

だから早い。

最短距離。

まずゴールが見えてる。

 

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もうひとかた。

コバ様(@コバ靴店

 

3日前に10万インソールの闇書いた

アンサーが見事。

考え方の違いはありますし、価値があるなら高くても良いとわたしは思っているだけですよ。 例えば、母親が事故にあって歩けなくなったとして、10万円のインソールで歩けるようになったのなら買います。50万円でも100万円でも買います。 歩けない母が歩けるのなら。 その価値がないのなら反対です。

 これよ。

「真善美」ってこれよ。

 

震えましたよねこのコメント。

 

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こじつけですが

私の本業のリペアもそう。

まずゴールがみえなきゃダメ。

 

こわれた靴。

プロファイリング。

ゴールの完成図。

シンプルな説明。

 

これが今のところの精一杯の

器です。

 

うわ。

なんかいこと言っちゃった。

 

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それではまた明日!