毎日靴ブログ@元・靴設計士 兼 元・靴修理人 兼 現シューフィッター 兼 靴マニアの こまつです。

東京某所で靴修理やってました。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと毎日書いていきます。修理は9月で退職。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。HPはこちらhttps://sf-komatsu.com/

1292 知らないって、こわい

 

おつかれさまです

こまつ@shoes_komatsuです。

 

きのうの中二病シューズで

めっちゃメカニカルな

AIに描かせたらこんな靴できるみたいな

スニーカーの絵を張ったんです。

 

あれ、買ったこともないのに

アマゾンをみてたら

勝手におすすめされる

中華シューズです。

 

まあ実際こわいものみたさで

ちらちら覗いてるもんだから

おすすめされちゃうんでしょうが。

 

ほとんどが2000~7000円前後。

 

しかもキャッチフレーズが

「なぜこの靴長時間歩いても

疲れない靴が人気なのか?」

って

いきなり問いただされてもねえ・・っていう

だいぶレベルの低い日本語で。

 

「そんな時、偶然出会った同僚が

すべてを変えてくれました」

「1時間後、それは驚くほど気持ちよかった!」

「購入する価値があるの?100%間違いないです」

 

・・・といった、どうにもIQ3くらいの日本語が

並びます。

 

しかもこの会社、

デザインがちがう靴にも、まんまテンプレを

まるごと使用し、

あろうことか椅子のクッションまで

おなじテンプレで紹介しています。

 

締めくくりも一緒で

「本来の価格は16000円。

予想をはるかに下回る価格です!

でももっとお得な方法があるのを知っていますか?

現在、プロモーションが行われてるため、

たったの半額で購入できる期間となっています!」

 

だいぶなんかこう・・・

すごい文言というか

たぶん大陸の言葉を直訳したら

こうなんでしょうね。

 

・・・

 

なにを買うかは自由ですが、

完全に個人的意見ですが

私なら5000円もらっても買いません。

 

写真コピペすると問題になりそうなので

自粛しますが

これが7000円なわけがない。

 

靴じゃなくて、

靴みたいなオブジェとしてなら

ギリ7000円でもいけるでしょう。

 

しかしちゃんと中底があって

本底があって

接着もしっかりされていて

安全に歩ける、っていう

普通の「靴の概念」でいえば

これは靴ではありません。

 

買ってもいませんが

わかっちゃうんです。

 

たとえばお読みのあなたが

漬物屋さんだったとしましょう。

高級な梅干し、ってありますよね。

 

本来1パック2万円の梅干しが

「予想をはるかに下回る」1万円で、

しかもプロモーションがどうこうで

たったの5000円で買えるって話

あります?

ないでしょう?

ないんですよそんなうまい話。

 

さて・・ここからタイトルです。

 

しかし私が仮に靴のことを知らずに

このサイトの「椅子のクッション」だけ

見てしまったらと思うと

ぞっとしますね。

 

買っちゃうかもしれない。

 

私が靴に関して

ずぶのド素人だったとしましょう。

 

しかもその時私の足が

なんかいろんなトラブルで

痛かったとしたら?

 

靴に詳しい人もおらず、

まわりに大きな靴屋さんもなく

あっても靴屋さんの圧がすごくて

店に行きたくない、と思ってたら?

 

買うでしょうねえ。

 

・・・

 

ちょいちょい書いてますが

この手のアマゾンだけじゃない

中華製品って、買ってる人

地味に増えてるんです。

 

「まさか」って思うでしょう?

そのまさかで、

私の生活圏半径3キロ以内で

もう10足近く見ています。

 

少年から、シニアのマダムまで。

 

少年もマダムも、たぶんですが

誰かからプレゼントされたものでしょう。

あー・・でもマダムなら

勝手に流れてきた広告から

ポチった可能性もありますね。

どうでもいいですが。

 

あくまでも個人的見解ですが

昔っからですが

よほど詳しくない限り

あるいはよほど有名じゃない限り

いきなりポチるのは99%負ける博打です。

 

私もブログ上で靴は紹介してますが

やっぱ実物は見てほしいですし

履いてフィットするのを確かめてから

買って、幸せになってほしいです。

 

私自身はここで紹介している靴は

基本全部試着したり、

できないものでも少なくとも手に取って

観察して、「いい」と思ったものだけ

紹介しています。

 

それでも年に何足かはあとから

(やっぱハズレだった・・)ってのも

ありますが。

 

翻って中華製品をポチッた方は

遠くから歩き方みてても

圧倒的に、変。

 

外反足が、とか股関節が、

とかいうレベルじゃなくって

いや、それ階段上り下り

できないでしょ、ってレベル。

 

こわいのは

私でも「椅子のクッションはいいなあ」と

一瞬でも思ってしまったこと。

 

いや、椅子のクッションも買ってませんけど

あつかうサイトが一緒で

文言もなにひとつアレンジされてないなら

品質も一緒ですって!

 

[リーニン] FEIDIAN CHALLENGER レーシングシューズ ランニング メンズ カーボンプレート 高反発 ARMS011

 

中国ガチブランドの「リーニン」とかは

長距離界隈でも履かれてる方を

ちょいちょい見かけるようになったので

いいのかなあ、と思ってたんですが。

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