毎日靴ブログ@元・靴設計士 兼 元・靴修理人 兼 現シューフィッター 兼 靴マニアの こまつです。

東京某所で靴修理やってました。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと毎日書いていきます。修理は9月で退職。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。HPはこちらhttps://sf-komatsu.com/

529 ナイキ「エア」はなにをやらかしたのか。

すいません

今日パソコンの調子が悪くて

突貫工事です。

 

間違い等多々ありますが

こまかいツッコミ返せないので失礼。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

今ってさ。

スニーカーのカカトに

絶対「なんか」はいってるでしょ?

 

アディダス「ブースト」

アシックス「GEL」

ミズノ「ウェーブ」

ヨネックス「パワークッション」

 

まだある。

 

NB「アブゾーブ」

リーボックDMX

プーマ「エナジー

で、

ガチンコの厚底には

定番の「カーボン」。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

いいことだと思います。

 

やっぱカカトに

「なんか入ってないと」

不安になるもん。

 

個人的にはガチンコの

トレシュー以外は

まったく必要ないと思うけど・・・

 

とりあえず

販売員の立場からすると

めちゃくちゃ売りやすいですよね。

 

おばちゃん靴でも

このへんめちゃくちゃ売れてるもん。

 

エアはダミーなんだけどね。。。。

 

しかし「病は気から」的なあれで

「エアは最強!」みたいな風潮はまだまだ

続くでしょう。

 

なんでこうなった?

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

もともとカカトorソールに

異物っちゅうか

クッションを入れ始めたのは

たぶんドクターマーチンだと思う。

 

戦後まもなくドイツ人の医者、

ドクトル・クラウス・マウルテンスさんが

スキーで自爆したことからの

発明だったはず。

 

んで、

ずーーーーーっと時間がたって

スニーカーというものが発明されたと。

 

はじめは路面が土だったから

スニーカーの底も「タイヤのゴム」

でよかったけど

Image

これ、ニューバランスです。

革靴に近いっすね。

 

朝鮮戦争ベトナム戦争

時代が進むたびに

「軽くて安くてクッションがいい」

EVA(エチル・ビニール・アセテート

=いわゆる「スポンジ」が開発されて

こうなった。

 

ちょっと写真みづらくてごめん・・

 

Image

オニツカ。1956年。

 

よくみると

NBの61年のモデルにも

きっちりEVA使われてますね。

 

その頃ナイキは・・・?

Image

「ワッフルソール」は開発したものの

今から考えると

ずいぶんミッドソール薄いよねえ。

 

次、時代があきらかに変わったのが

オニツカとナイキで泥沼になった

「コルテッツ」。

 

EVAを2層にすればいいじゃん。

はやく特許とれ!特許ーーーー!」

のモデル。。。

Image

これが68年。

Image

こっちが70年~71年。

 

そりゃ裁判になるわな(笑)。

結果・・・

ナイキの勝ち。

 

オニツカは「コルセア」と名前を

変えなければいけなかったとさ。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

あれ?

全然話まとまんねえぞ(焦)。

巻きで行こう。

 

で、

ナイキが低迷していた時期に

ほぼヤケでつくったのが

「テイルウインド」。

Image

はい。

「エア・テイルウインド」ではありません。

 

でもちっちゃーーいエアは入ってます。

まだ自信がなかったのか

「エアウェッジ」という名称使ってます。

 

これ79年だっけ?

その数年前からホノルルマラソンかなんかで

ランナーに試作品を

「無償提供(!)」して、

 

案の定大失敗したあとの

一応の完成作がこれ。

 

当時は開発費の割に鳴かず飛ばず

打ち切り寸前だったところにこれだ。

 

神シューズ。

Image

あー

ちなみにこの雑誌は私物ですが

Image

ヤバいでしょ。

 

ついでに

張本さんが若い(笑)!

Image

で、

数年後にエアマックス1が出て

NIKE AIR MAX 1 LV8(ナイキ エア マックス 1 LV8)WHITE/MARTIAN SUNRISE-WOLF GREY-BLACK【メンズ スニーカー】21SP-I

 

人類は思い知ったわけですよ。

「ビジュアル大事」

とね。

だって説明の必要ないじゃん。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

で、

今に至ると。

 

やっぱ「視える」って大事。

そりゃ見たいもん。

 

バッシュやらランシューを

カッターで切って

ゲルとかとりだした経験、

誰でもあるでしょ?

 

たとえば今ランシューで

衝撃吸収材が「みえない」

もしくは

「いや?特になにも入れてないけど?」

ってメーカー、

ほぼほぼないでしょ。

 

だから私はホカオネに

惹かれるんですよね。

あ、せっかくだから

 

個人的重大発表ーーー!

 

過去あらゆる靴で

クッションがヤバかったベスト5。

 

5位:

プーマ:セル。

 

4位:

ナイキ:マックスエア。

同率

ズームエア。

 

3位:

ミズノ:ウェーブと

同率

アディダス:ブーストと

アシックス:ターサーの

「軟質EVA」(コマツ命名

 

2位:

リーボックDMX

 

1位:

ホカオネの謎テクノロジー

 

ワースト3。

 

3位:

ナイキ:SHOX。

2位:

NB:ZIP。

1位:

アディダス:バウンス。

 

ワーストの方は

「反発力」しかない。

かといって体重が軽い組からも

いい評判は全然聞かない。。。

 

・・・・・・・・・・・・

 

まあまあまあ、

トライ&エラーですよきっと。

 

しっかしホカオネは

カーボン抜きで

なにしてるんだろう?

重力に反してるよお世辞抜きで。

 

本題終了!

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

あっづあ!

秋なの夏なの真夏なの??

 

【今日のおすすめの1足】

 

本気で足幅が広い方へ。

 

NB

「585 6E」。

 

15000円前後。

 

 

 

 

ニューバランス メンズウォーキングシューズ MW585BK6E(足幅6E)

 

メンズ ウォーキングシューズ スニーカー 防水 ファスナー付き タウンウォーキング 6E幅 超ワイド ニューバランス New Balance MW585BK6E MW585WB6E

 

いや「6E」て。

JIS法違反じゃん・・・と思いきや

きちんと併記して「G幅」って書いてましたね。

 

こんなもん本気で困ってる人には

伝わりゃいいんですよ。

 

今日も現場でお悩相談あったんですが、

「想像以上に足幅が広い人種」は

確実にいる。

ネッシーのようにね。

 

写真見んと信じないだろうな・・・・

f:id:shoesmaster:20210922233624p:plain

(イメージ:ウチワエビ)

 

対策は簡単で。

物理には物理。

 

ダンロップとかは常時売ってるけど

 

ウレタン底で意外と持ちが悪いし

速攻でファスナーこわれるし

合皮だから蒸れる。

 

木型も「ぼわん」ってしてるし

(=締めるとこが締まってない)

なによりあまりにも安っぽい。

 

「幅せま」の世界も奥深いが

「マジで幅広」の世界も深淵。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

それではまた明日!