おつかれさまです
こまつ@shoes_komatsuです。
S様よりご相談がきています。
母(63歳)です。
生まれつき関節の発育不全で、乳児のとき股関節脱臼の経験有り。
右股関節と、左膝には人工関節が入っている。
見ての通り、扁平足、外反母趾と内反小趾の為、
現在通院してる接骨院の先生に勧められたソルボの土踏まずにはめるタイプのサポーターをしていますが、30分ほど歩くと、非常に疲れます。
質問としては、
①どのようなメーカーのスニーカーを履けば良いか?
②インソールをオーダーメイドしたほうが良いか?
です。
足については過去に別の病院でインソールを作ったことがありますが、そこまで劇的な効果は感じられませんでした。(そのインソールは一応使ってますが、履く靴ごとに入れ替えなどはしておりません。)
・普段履く靴サイズ→23〜4センチ
・通販で購入した土踏まずが鍛えられる室内サンダル(これが一番履きやすい。ただベルト部分が外反母趾と擦れるので痛く無いけど擦れる部分が赤くなる。)
・スケッチャーズ
ただ今まで履いた靴はどの靴も長く履いてたら疲れています。
一部抜粋しましたが
ご質問は以上です。
現在は通院はされておらず
外反母趾も股関節も痛みはなく
整骨院に通われてるのも
コンディションを整えるため、とのことです。
インソールもまったく無意味だったわけではなく
のちに右くるぶしが腫れ、
その改善に役立ったようです。
さて。
シューフィッターの立場から
ご回答させて頂きますね!
・・・
医者じゃないので断言はしませんが
起きてる現象はシンプルなんです。
ボトルネックは外反足(がいはんそく)。
股関節・ヒザの手術と同時に
やや足の長さもかわり
ふまずが内側に倒れてしまい(外反足)
カカトではなく
母指球に負荷がかかり────
すうっ(息継ぎ)
つまさき重心になってるので
足首とスネの筋肉がうまく使えず
身体全体が体重をささえる杖になり
重心もブレるので
めちゃくちゃ疲れるはずです。
答えから書いた方が早いですね。
HOKAです。
外反母趾を考慮すると
ボンダイがいいでしょうね。
15980円。
お母様のお足の状態から
プロファイリングすると
24.0㎝でジャストなはずです。
HOKAであれば
ボンダイでもクリフトンでもOKですが、
なんでHOKA限定なのか。
ローリングです。
この画像みてください。
つま先が上がってるだけではなく、
ゆるやかにつまさきにむかって
カーブしてますでしょ。
これがローリングです。
ちなみに昔は(もしかすると今でも)
整形靴だとこんな感じでした。
ドイツの外科医が考案した
「ヘンケル式ローリングシューズ」。
1980年代です。
これ、かなり効果があって
つまさきに体重をのせさえすれば
勝手に足が前に出るんです。
リウマチ・股関節炎・関節系の手術患者に
用いられましたが、
ひとつ不備がありました。
不安定なんです。
イメージしやすいと思いますが
前にも足が出ますが
同じくらい後方にもぐらつきます。
しかしHOKAだと
このカカトです。
カーブの不安定感を
面積でカバーしています。
・・・
ダンロップ・スケッチャーズに足りず
「室内サンダル」だけが履きやすい理由が
これです。
つま先の方が見えませんが
カカトのローリングとのバランスで
トウもかなりカーブしているはずです。
たぶんまだ足りてませんが・・。
まず、股関節に負担をかけてはまずいので
靴に求められるまっさきの条件が
安定感。
それも絶対的安定感です。
身体が前後左右にぶれると
それだけで疲れるので。
安定感の上にローリングがくると
一番エネルギーのロスがなく
歩けるはずです。
HOKAでしたら当然クッションがヤバいので
物理的に股関節にもヒザにも
足首にも負担がいきません。
片足がスマホの軽さなので
ダンロップやスケッチャーズより
100グラムくらいは軽いはず。
サンダルだとどうしても
ストラップが外反母趾の骨にすれるし
いかんせん室内履きなので
外はすべって歩けませんが
HOKAでしたらでっぱりにも面であたり
グリップも効くので最適です。
インソールは・・様子を見ながら
差し替えた方がベターですね。
くるぶしの保護と前すべりを防ぐので
結果外反母趾による足の裏への負担も
かなり減るはずです。