シューフィッター佐藤靖青(旧・こまつ)@毎日靴ブログ

靴選び・歩行を専門にするシューフィッター。 市販の靴・スニーカーを中心に、 「履き心地」「耐久性」「体への影響」を 現場と実体験ベースで解説しています。 売り場や広告では語られにくい視点が強みです。 対応内容 ・靴・インソールの個別相談 ・買い物同行(アテンド) ・記事/動画での製品解説・監修 ・メディア取材、コメント提供 靴選びで失敗したくない方、 表向きの説明に違和感がある方に向いています。 ご相談・ご依頼は HPよりご連絡ください。HPはこちらhttps://sf-komatsu.com/

2248「なんで“かかと”を細く作らないの?」靴業界が絶対にやりたがらない理由


おつかれさまです

シューフィッター佐藤靖青です。

 

このブログはアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。

 

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書きたいことを書きまーす。

 

きのうの話の流れで

完全に別の話ではありますが

「なんで設計の時点でそれやらないの」話。

 

かかとの細さ問題。

 

このブログ・YouTube・

なにより本を読んでくださった方に

自分はカカトが小さいかも、と

思ってくれた方は多いかと。

 

一瞬脱線しますがよくネトフリで韓流を見ます。

目視ですが年齢も男女も関係なく

欧米人なみにカカトがたくましい。

もう骨からちがうんですよ。

 

それがいいいか悪いはどうでもよく

相対的・圧倒的に日本人は私も含め

かかとのボリュームが小さく細い。

 

靴メーカーも大体のところは

そのことはわかってます。

靴をつくるときの木型=ラストからすでに

かかと周りが海外よりだいぶ小さいので。

 

しかしいざつくるとなると

なかなか「カカトの小さい」靴はつくらないんです。

なぜか。

 

①売れないから

②売れないから

③売れないから

④つくりにくいから

⑤コストがかかるから

 

この5点に絞れます。

売れないからが1~3位を独占してますが

それだけ圧倒的な理由なんです。

 

ちょっと想像してみてください。

 

かかとがどーん!ってでかい靴と

しゅっとすぼまってる靴があった時

どっち選びます?

 

しゅっと・・の靴を選んだあなたは

人生の勝者です。

これから億万長者になれるので寄付してください。

 

残念ながら99%の日本人は

「履きやすいから」っていう体感で

かかとが広い靴を買うんです。

 

お客さんが買う=店員が売りやすい

っていう図式なので

チェーン店のみならず百貨店ですら

かかとがどーん!って靴ばっかりなんです。

 

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もうひとつ。

圧倒的に「つくりづらい」要素もでかい。

 

意外な話ですが、昭和の革靴は

意外とそうでもないんです。

過去のサンプルをいくつも見てきましたが

無名メーカーでもまあまあカカトが

きちんと小さい。

 

シンプルに人の手の介入が多かったからです。

 

革靴でもレザースニーカーでも、

意外にもマシーンがこれだけあるのに

まだちまちま人の手で修正してるの?って場面

工場見学の機会があったら見れるでしょう。

 

それくらい革とかメッシュっていう平面を

立体にする作業ってマシーン任せには

なかなかいかないんです。

 

靴の中で一番カーブがでかいところは

つまさきとカカトですよね。

 

つまさきの方はもう死に物狂いで

手作業しまくりの成型するんですよ、

シワはいったらB級品なんで。

 

※YouTubeでたまに海外の工場で

小気味よく革靴を大量生産してるやつは

いわゆる「格安靴」です。

タイトルに「ハイクオリティ」とか書いてても

ドンキに売ってるようなレベル※

 

カカトは?

成型したあとの手作業は

ほんとに最低限ですね・・。

 

そもそもシワがはいらないように

マシーンを緩めに設定するので

ラストとアッパーがまず密着してません。

いわゆる「笑ってる※業界用語」状態です。

 

昭和の時代はまだ人手があったんで

コツコツ手作業でカカト周りも

マシーン成型→手で修正 してたはずです。

じゃなきゃあんなものつくれない。

(スコッチグレイン公式HPより)

ヒロカワさん、すげえよ・・

わかっててこの写真撮ってます。

しかし今は

・人手がたりない

・効率化最優先

・なにより頑張っても逆に売れない

ので、カカトがガバガバな靴ばっかり

店頭に並ぶのは当たり前なんです。

 

ほんとにカカトの小さい靴なら

仮に国内生産なら人件費を考えれば

5万以下、ってのはありえません。

ありえてるのがブラックなんですが・・。

 

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工場の中見たことありませんが

既成靴なら「かねまつ」とかは

かかと周りに相当人の手が入ってるはずです。

(公式HPより)

これ!

まんまカカトの立体形状だし

トップライン(一番上のとこ)の緊張感

ヤバいでしょ。

 

しかしこれをズック文化・ローファー文化が

ぶっこわしたと個人的には

考えてます。

 

サザエさんですらことあるごとに

靴ベラ使って靴履いてるし

(アニメは見てないんで知りませんが)

やることはやってたんですよね

買う方も売る方も。

つくる側も履く側も。

 

嘆いても仕方ありません。

 

できるだけこのブログでも

どの靴がカカトが小さいか、

小さくても脱げるのはなんでかってことを

たまにはマジメに書いていきます。

 

本題終了。

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【今日のおすすめの2足】

アルトラ「トーリン8」

22000円。

ALTRA M TORIN 8【アルトラ メンズ トーリン 8】【ロード ランニング ウォーキング シューズ スニーカー ゼロドロップ フットシェイプ ブラック】BLACK / WHITE

履けばだれでもわかる

かかと周りの「ビタ止め」感。

デザインがー とか

値段がー とか言う前に

機会があったら履いてみてほしい。

すごいから。

 

アルトラでもカカト周りがルーズなものは

かなりあります。

トーリンがどっちかっていうと例外。

8以前はカカト芯ふにゃふにゃでしたし。

しかし争奪戦。

 

身近なとこだと

アシックス「ターサー」。

14839円。

ASICS(アシックス)ターサー RP 3 TARTHER RP 3(1011B465)(スポーツ/ランニングシューズ/レーシングシューズ/マラソン/ジョギング/トレーニング/スニーカー/靴/男性用/メンズ)

デザインで敬遠されがちですが

日本のデータの至宝。

ゼビオが一番置いてると思います。

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ぜひぜひご興味のある方は

ご一読いただけると嬉しいです。

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それではまた明日!