おつかれさまです
シューフィッター「こまつ」あらため
シューフィッター佐藤靖青です。
このブログはアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。
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軽めの話です。
昔話も。
日本は靴屋が減った、とよく言われるし
統計上は事実です。
グラフは矢野経済研究所より。
とはいえいい靴に合える確率とは
関係ないでしょという話。
日本の場合、肌感としてはまだまだ
世界的にも突出して
靴屋さんは多いと感じます。
だってそうでしょう。
新宿でフィッティング会やってますが
歩いて10分圏内に
良質な靴屋さんが12店舗。
世界中のあらゆるメーカー・モデルが
徒歩10分圏内にあるって
ニューヨークでも考えられないと
以前お客様から聞きました。
新宿は極端ですが、たまに地元に帰っても
・ABCマート
・靴流通センター
・でかめのスポーツ店
が全部そろってます。
加えてオンラインも含めると
靴そのものは減ってはいません。
減ったのは口コミの情報なのでは。
価格は高くはなりましたが
選択権があるって世界的には
トップクラスに恵まれてるのが日本です。
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個人店はたしかに減りましたね。
ただ、質の良い靴が減ったかといえば
それは別問題。
日本の靴職人・フルオーダーの靴は
確実に世界トップレベルです。
というか、トップです。
職人さんも変わりました。
私がこの数年で直接お会いした職人さんで
「頑固一徹」という方はあまりいません。
共通してるのは自分から
ガンガン情報発信をされていて
「置いとけば売れる」みたいな考えの方は
まずいらっしゃいません。
ぶっちゃけですが10年前くらいの
職人さんも、個人の靴屋さんも
上から目線の方は多かったです。
今の二郎系ラーメン屋と似てますね。
客よりしゃべる靴屋さん、
体験したこと、ありません?
私は最大で1時間店員の話を
聞かされたことがあります。
たまったもんじゃないですよ・・。
最近惜しまれながら閉店しましたが、
ニュースを読んで(惜しまれるんだ・・)と
心の中ですこし驚きました。
チェーン店だろうが専門店だろうが
すご腕の販売員さんはコミュ力が高い。
一言の説得力がちがうんですよ。
マシンガンではなく、ロケラン一発。
靴の波におぼれるんではなく
乗りこなしてこその販売員です。
「おとなしいマニア」は最強ですね。
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個人的に一番印象に残ってるのが
25年前のスコットランドの
たぶんチェーン店の店員さんです。
たしか棚に並んでたのが
ナイキ・リーボック・ビルケンなど
まあまあごちゃまぜのラインナップでした。
白人のでかい男性でしたが
アジア人を差別するでもなく、
・イメージ
・予算
だけを伝えると、「OK」とだけ言って
去っていきました。
あ、これ戻ってこないパターンかな、
と思ってましたが
(アジア人差別あるある)
3分後にきちんと戻ってきまして。
名もないレザースニーカーでした。
ブランドロゴもなし。
しかもサイズ一発勝負。
履いてみるとシンデレラフィット!
・・というわけでもなく笑
「正直ややゆるい」と伝えたんです。
「Yes,I kow」(わかってるよ)とか言って
ポケットからペラペラのインソールが1枚。
目の前でじょきじょきハサミで荒っぽく切って
カップインソールの下にイン。
あ、これ合ってるなと伝えようとすると
ふたたびの「Yes,I kow」。
なんだただの神だったか。
神がスコティッシュなまりの英語で
「この靴、今きついけど半年待てば
必ずフィットするよ。
紐とカップインソールもそのころ取り替えて」
とか言うので、靴と一緒に
紐もカップインソールも買ってお会計。
全部込みで35ポンド。
(当時のレートで6000円ちょっと)
マジか。
直後日本に帰ってきて、半年たったころ
たしかに靴はフィットしました。
カップインソールもいい感じに穴が開いたので
チェンジ。
残念ながら靴自体はウレタン底で
3年ほどで惜しみながら捨てましたが
販売+フィッティングの原体験でしたね。
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靴屋さんが多かろうが
ある程度減ろうが
たぶんいい靴にめくりあえる可能性、
そんなに変わらないと思います。
情報源が口コミか、
ネット上の口コミに変わっただけ。
日本人は黙って幅広一択!
なんて全世代が残した
最大の負の遺産ですよ・・。
幅せまのメーカー、めっちゃ減りましたから。
靴のスペック×フィッティング×方法 で
靴の数はまあまあ広がります。
高い=全部いい、ってわけじゃありません。
いい靴に会えてないという方も
たぶん「現段階では」って話です。
靴の進化のスピード、すごいですから
諦めるのは早いですよ。
いい店員さんがいたら
メモって絶対忘れないようにしましょう。
当たりの店員さんは宝なので!
本題終了。
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【今日のおすすめの1足】
カンペール「ぺウツーリング」。
19800円。
(メンズサイズのみ)


このゴム紐の形、
よーく見かけるでしょう。
オリジナルはカンペールです。
本題のスコットランドの店で
別の日にもう1足買ったのが
カンペール。
ちがう店員さんでしたが
カンペールも長持ちしました。
価格は高くなりましたが
靴の重さは以前の半分くらい軽くなってます。
当たりはずれはありますが
東京のカンペールの店員さんは
かなり靴に詳しい方が多いので
気になったらふらっと立ち寄ってみても
損はありません。
特にビジネスカジュアルには
かなり強いです。
※過去ご紹介した靴はこちらにまとめてあります。
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【お知らせ】
・ズーム相談(1日2名様限定)
ちょっと今混みあってますので
可能なら1週間くらい前にご予約ください。
このへん子供靴の3300円もひとしく
優先順位は決めています。
・ライン相談(1日1名様限定)
2~3日お待ちいただいてます。
正直いけそうなら2件とかやってますので
困ってる方、まず質問投げてください。
・お買い物フルアテンド(月10名様限定)
6月以降のご予約受付、はじめました。
HPも変更しています。
こちらからどうぞ!→お買い物アテンド
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それではまた明日!