元・靴設計士 兼 現・靴修理人 兼 シューフィッター 兼 靴マニアのコマツです。

東京某所で靴修理やってます。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間ほど靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと書いていきます。

580 オールソールせんでも「肉盛り」で直るかもよ。

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ビフォー。

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アフター。

 

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ところで

最近ちょっとブログに不具合がありまして。

 

1週間前の写真がもう

「image」っていう表記になって

見れないんです。

 

年内には解決すると思いますが

しばらくの間は

新鮮なうちにお読みください。。。

 

さあいこう。

 

上の写真はオーロラシューズ

AURORA SHOES (オーロラシューズ) MIDDLE ENGLISH

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これでも新品。

 

新品はちょっとお高いですが

買う人は後をたたない。

 

よく修理にきます。

・新品を履き倒した

・メルカリで格安で中古を買った

か。

 

写真の靴の方は(撮影許可済み)

新品を2年以上履き倒された

外反母趾のかたです。

 

削れまくっていよいよ歩行が

困難になってきて、

元の状態に戻したいと。

 

どんとこい。

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これ使えばええがな。

両足で1万円。

 

え?高い?

まけてまけてのなんぼや?

・・・「6千円」?

 

よっしゃやったらあ!

 

「肉盛り」って技があるんですよ。

本体を生かして

つぎはぎしながらオリジナルに近づける技。

 

こうする。

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これだけ減ってるところに

同じ素材のスポンジを盛っていく。

こんなふうに。

 

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足りないところに貼りつけて・・・

それでも足りなければ

二枚でも三枚でも貼り付けて、

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一気に削ぐ!

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いやもうこれ、

めっちゃ気持ちいいんですよ!

なんだろうこの「満たされる」感。

 

はあはあ・・・・。

興奮してきたなあ。

 

ちょっと落ち着こう。

ここ、慎重に左右対称かつ

厚みのバランスとらないとNG。

 

で、

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厚み5ミリのこれを貼る。

 

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マモルオンライン様より転載。

原価両足660円!

を!

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プシュー。

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ナイフでトリミングして、

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マシーンで仕上げる・・・っと。

まだ肉盛りの境目わかるでしょ?

 

これがマシ―ンの手にかかるとこうなる。

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もっと見やすく。

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もうだいぶわからんでしょ?

もう一度ビフォーアフター

 

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これで5500円。

 

ちなみにオプションで

キズ隠しやりました。

1100円。

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ビフォー。

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アフター。

 

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悪くないと思う。

 

これで税込み6600円。

どやっ!

 

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とまあ、ドヤ顔を決めましたが

デメリットはしっかりある。

 

ミッドソール自体が

縦横無尽に押しつぶされてるのと

肉盛りのスポンジの量が

左右でちがう。

 

重さはさほどでもないが

感触はけっこう違和感あるはず。

 

いつも言ってるでしょう。

「足は超優秀なセンサー」なんです。

だからできれば根こそぎオールソールは

したかった。

 

しかしそこはお客さん次第なので。

1万のまるごとオールソールか

半額の肉盛りオールソールかは

どっちも正解。

 

じゃなきゃ捨てるしかないもんねえ。

死より生。

0円より5千円。

 

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「肉盛り」ついでにこんなリペアもある。

地味に個人的に

難易度MAX。

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ポリウレタンの一体底ですね。

 

普通ここまできたら

捨てられる運命なんですよ。

メーカー修理だと新品よりカネかかるし。

 

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こういう「傾斜ゴム」を使う。

それでも減りすぎた隙間は肉盛りがいるので

こうする。

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スポンジ貼って

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ナイフでトリミングして

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慎重に削って

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傾斜ゴム貼って

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トリミング。

 

全然直るんですよ。

両足2000円未満で。

 

ただ値段のわりに

何が難しいかっていうと

このカーブを殺さないこと。

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ヒールの最後、

地面から5ミリくらい離れてるでしょ。

 

これ、まっすぐに仕上げるのはむしろ簡単。

しかしまっすぐだと

ローリングがなくなるので

はるかに歩きにくくなる。

 

これはさすがに場数しかない。

傾斜×肉盛り×ローリングって

なれないうちは頭パンクします。

 

こればっかりは

(いやだなあ・・・)

「手がおぼえる」しかないんです。。。

 

ぶっちゃけ

オーロラシューズのオールソールより

アキレスソルボの方が20倍難しい。

 

 

 

 

でも手間賃はさらに三分の一・・・。

 

納得いかん。

 

なのでこの場を借りて!

うっぷんを!

晴らさせていただきます!

 

もっともっともっともっと!

靴修理屋に!

靴持ってきてください!

 

「肉盛り」の材料だって

ほんの一部でもこれだけあるんですよ。

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革には革を。

ゴムにはゴムを。

スポンジにはスポンジを。

 

しかしこの材料、

修理に使うには中途半端だった部材です。

わざわざ買ったりはしません(笑)。

 

エコがどーのじゃなく

節約。

使い切った時の快感は半端ない。

 

本題終了。

 

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【今日のおすすめの1足】

 

ノベスタ

「マラソン」

 

スロバキア製。

END

 

END

あえてリンクは貼りません。

バカげてるこの値段。

しかしモノはいい!

 

BEAMSでは2年前から婦人オンリーで

アンダー2万で売ってましたが・・・

今日も2万で売ってました。

 

人気に火が付いた瞬間に

ネットでは4万て(笑)。

 

あいにく私のサイズがなかったので

試し履きはできませんでしたが

 

・ナイロンの質

・スエードの質

・造形

・素っ気なさ

・芯の強さ

 

は目を見張りますね。

 

必ず台頭をあらわすメーカーです。

名前だけでも憶えておいて

損はありません。

 

ノベスタ

 

完全に直感ですが

ヤバいメーカーです。

 

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それではまた明日!