毎日靴ブログ@元・靴設計士 兼 元・靴修理人 兼 現シューフィッター 兼 靴マニアの こまつです。

東京某所で靴修理やってました。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと毎日書いていきます。修理は9月で退職。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。HPはこちらhttps://sf-komatsu.com/

543 職人の世界のイジメ。

へーーーー。

いまだにやっぱり

職人のイジメってあるんだ。

 

正直かなり頭にきてます。

私は当事者じゃないんですが

無料相談で受けた

相談がひどい。

 

人生相談はやってないんですが

ちょっと見逃せなかったので

「今回だけ」という条件付きで

相談受けました。

(今後こういう内容はスルーします。)

 

ブログに書くことも許可頂いてます。

 

いや、びっくりだね。

ちがうな。

あそこなら「やっぱり」って感じか。

 

老舗ですよ。

 

相談内容:

 

・靴職人を目指している

・欧州で下積み修行済み

・勤めてる職場で先輩からの

 イジメにあっているが

(具体的内容は控えます)

 職人を目指すならこらえるべきか?

 

 

私の答え:

 

・職場はどんどん変えるべき

職人だろうが証拠を集めて警察に突き出すか

 少額訴訟でもいいから会社を訴えろ

・日本で働くことにこだわるな

 

です。

 

いや、証拠さえつかめば

それってイジメじゃなく

れっきとした犯罪ですからね。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「職人の世界」なんて

昭和のファンタジー

 

なにかにつれ

「職人カタギ」とか言うじゃないですか。

 

ぺっ。

 

「石の上にも」とか

「歯を食いしばって」とか

「なにくそ」とか

 

ないから、今。

 

逆だ、逆!

「なにくそ」はわかるけど

本質は逆だって!

 

そんな世界でロクなもんできないって。

できる職人って、意外と頑固じゃない。

 

憑り付かれる。

結果いつのまにか

気付いたらなにかができてる。

 

これが職人の定義。

 

うっわいいこと言った・・・・。

 

誰の引用でもない。

私の完全オリジナルキャチコピー。

 

なんかうまいこと

NFTにしようか。

これこそが職人的発想ですよ。

 

「器」になって、それで食えれば

それこそが職人。

 

その発想があったか!

って息を呑むのが

リアル職人。

 

ガンプラとか。

ごめん、よく知らんけど同人誌とか。

♪うまぴょい うまぴょい♪

2次元に至っては「憑り付かれる」でしょ。

 

職人はそこから始まる。

 

あのねー。

 

マジメな話だけど、

 

本当に頭と腕のいい職人は、

少なくとも靴の世界では

絶対いじめないよ。

 

平成でも、今でも。

 

「こいつダメだ」と思ったら

ただ見放すだけ。

「向いてないよ」っていうだけ。

 

かなりデジタルな、

いい意味で残酷な世界です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

胸糞だけどわかりやすく

具体的に書いちゃおう。

こっちの方がてっとり早いわ。

 

私自身が若い時

今思い出してもむかつくイジメに

あってます。

 

①設計時代。

 

20年前か。

 

・東京に事務所。

・工場は東北のかなり田舎。

・社長はボンボン。

 

本格グッドイヤーの会社だったので

ノーサンプトンで勉強した私にとっては

設計自体はとてもやりやすい会社でした。

 

東京の事務所に「つりこみ」の職人

「F」がいました。

会社的には重鎮中の重鎮。

 

社長は若くて、今から思うと

まちがった意味で職人を大事にしすぎてた。

甘やかしすぎてた。

 

Fはつりこみ専門。

 

同じ事務所で

私は型紙と設計と原価計算と商談。

 

Fはいわゆる「金の卵」世代で

北陸から裸一貫でやってきて

「俺はこのワニ一本で家を建てたんだ」

が口癖。

 

あ、ワニってこれね。画像1: 特製・ワニ

これで靴をつりこみます。

 

たしかに腕は器用。

しかし私が入社してからあきらかに

目の敵にされてた。

 

歳の差40以上よ(笑)?

 

「紙切ればっかり切りやがって」

「おめーの型紙じゃつりこめねえよ!」

 

このへんは挨拶程度。

 

会社のパソコンで原価計算してると

F「遊んでばっかりでいい身分だな!」

コ「いや、マジメに仕事してますって」

 

私も(職人の世界ってこんなもんか)と

思っていたのが間違いだった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

あるとき東北の田舎の工場への

泊まり込みの出張があったんです。

 

Fと私の二人で。

 

Fは何度も行きなれてる。

私は初めて。

 

新幹線だったんですがいきなり別車両。

まーここで

今ならいろいろ気づきますよね。

 

東京駅のホームでは

F「迷うからちゃんとついて来いよ」

コ「はい!到着10分前に車両に伺います」

 

その到着10分前。

Fが別車両にいない。。?

軽くパニック。

駅に着いた。

それでもいない・・・・?

 

ケータイも持たされてない

時代ですからね(笑)。

とにかく身銭きって

タクシーで工場まで行きましたよ。

 

着いた事務所にFがいた。

 

コ「遅れてすみませんでした!」

F、完全無視。

あ、これが職人カタギってやつかな。

 

まあ・・・・

ともかく仕事ですよ。

工場内でFは知り合いの職人と

タバコ吸って笑いながら

釣り込みの打ち合わせ。

火気厳禁なんだけどねえ。

 

私の仕事は「現場の様子みてきて」

だったので、

ぶっちゃけやることがない。

 

しょーがないから

木型(プラ型)運ぶの手伝ったり

現場の職人さんに「どんな感じですか?」とか

聞くも、

ことごとく無視される。

 

まあ・・・この時点で察してたんですけどね。

ネタバレですが

私はFに最初からはめられてたんです。

退社時に上司から

打ち明けられたんですけどね。

 

理由はあとで書きますねー。

 

3泊4日の出張でした。

ホテルはないから民宿。

飯食うときはイヤでもFと

真正面になる。

 

コ「本当に今朝はすみませんでした」

 

ビールだってついでやりましたよ。

 

F、ガキみたいに完全無視。

 

これが2晩w。

 

私だけ1日早く東京に呼び戻されまして。

いきなり社長から雷。

 

「Fさんから離れたんだって?

 遊びじゃないんだよ!

 明日Fさん帰ってくるから覚悟しといて」

 

覚悟ってなによ????

 

まー今だから笑いながら書けますけど

正直マジメすぎた当時は

 

(あー・・・人生終わった・・)

 

くらいには

精神的に追い詰められてました。

 

翌日。

Fと社長が東京の事務所でなんか話してる。

やだなー。

 

つーか

男同士でこそこそすんな!

 

おっとボンボンの社長がこっちに来た。

 

社「Fさんと腹割って話しなよ」

コ「・・・(何を?)・・」

 

社長出ていく。

入れ替わりに

F登場。

 

F:

「おめーよお、俺を置いてきぼりにしたよな。

 おりゃオマエをずっと見てたんだよ。

 

 東京駅ではなんだ?

 缶でもいいからあっつい茶のひとつも

 持ってこないってか?

 

 で、工場でお前何やってた?

 木型なんて誰でも運べるんだよ。

 なんで俺のそばにずっといなかったんだよ!

 

 おりゃオマエにチャンスをやったんだぞ。

 技を盗むチャンスをな!

 謝れ!」

 

はあ。

 

コ「w・・・さーせんw」

 

いや、書いてて胸くそ悪いけど

これが事実です。

Fはメンヘラだったんですね。

 

あと、当然のように

誰も守ってくれなかった。

私も吹っ切れてましたしね。

 

今でもその当時の連中とは

一切ブロックしてます。

来世でも会いたくないわ。

 

半月後、

あとさき考えず

会社辞めました。

 

辞めたとき、もちろん送別式もなにも

ありませんでした。

ただ、型紙の師匠から言われたのが

 

「イギリス帰りってことは

 今後隠せよ。」

でした。

 

なるほどね。

ふーーーーーん。

 

あははははははははは。

 

あーーーーあ。

ムダな3年過ごしたわ・・・。

 

ガチの後日談。

 

Fはご自慢の自宅から電車までに

スクーター通いだったんです。

 

飲酒運転の常習犯でした。

風の噂ですが

今シャバにいません。

 

工場は震災後つぶれました。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

しかしイギリス(もしくは欧州)で

勉強した、というと

おもしろくない職人が

今でも

いるのは確実。

 

くだらないトラブルは疲れるので

今では仕事仲間には

極力隠してるか

「アイダホ育ち」で通してます。

 

こんなことがあるんでね。

 

②リペアの新人時代。

 

設計やめて

1年間佐川に勤めたことは

たいへん良かった。

 

「力」is「正義」。

 

リペアの世界でもいるんですよね。

変なコンプレックス持ってるやつ。

 

Nってパイセン。

普通にまあまあ器用です。

ただひょろい。

身長一緒かそっちの方が高いのに

50キロあんのか・・・?

 

高校中退だけど

「俺は腕一本でここまできた」

ってのが口癖。

 

どっかで聞いたことがある・・・。

 

ただこの先輩はたぶん今40歳くらい。

たぶん年下です。

 

私は学歴のことは一切隠してたんですが

さらっと英語が出ちゃったんです。

接客の時に。

 

もうそこから。。。。(笑)

 

あるとき職場で「忘年会」をやろうと。

めんどくせーーーー。

店長でもないNがやる気満々で。

 

あ。

パイセンNは根っからの

女好きです。

 

その当時でも

結婚して家建てて1人子供いて。

 

今は離婚して

また再婚したらしいです。

 

話を10年前に戻します。

 

N「コマツ、全部たのむよ♪」

コ「子供ちっちゃいんでムリっす」

N「婦人靴売り場の人も呼んでね♪」

コ「ムリっす」

 

2日後。

 

1歳の娘の鼠径ヘルニアが発覚。

即手術。

 

ちょうどインフルの季節だったので

病院サイドも

今のコロナ並みに忙しく。

 

家内と二人で不眠不休で

看病・医師からの説明・予後・

etc・・・でクソ大変だったことだけは

今でも憶えてる。

 

当たり前すぎるけど

忘年会なんてやってらんないでしょ。

 

さらに後輩がいたので丸投げした。

 

忘年会は女子も入って

盛り上がったらしい。

 

めでたしめでたし。

・・・・というわけにはいかなかった。

 

有給とったあとNに

「お休みすみませんでした」と。

 

会社経由で事情は伝わってますが

マナー的に一応流れを説明して。

N、完全無視。

 

ウケるw。

 

いや、さすがにもう30超えてたし

佐川でメンタル鍛えられてたし

物理的に体格差20キロあったし

ぶっちゃけかまってられなかったのよ。

 

コ「カカト30分です」

N「(無視)」

コ「ここ、この素材でいきます?」

N「(無視)」

 

あははははははははは。

 

だんだんゾクゾクしてきちゃいまして。

 

昼飯も

「昼いきまーす」と俺は一方的に言うし

定時になったら

「お疲れさまでした」つって

よーしゃなく帰りましたよ当然。

 

3日後。

N「コマツ

コ「はい?」

N「なんで俺が口聞かないか教えてやろうか?」

 

逆無視(笑)。

 

30分後。

 

N「なんで俺が口聞かないk」

コ「なんすか」

N「忘年会を丸投げするなよ!

 ダメだろ人として!」

 

いやお前だよ。

 

コ「あー。さーせんしたーw」。

 

風の噂ですが

Nは後輩女性とのトラブルで

まあなんか・・どっかにいるみたいです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

もう3000字以上書いちゃいましたか。

 

くだらなさ過ぎて笑えるでしょ。

 

でも当事者って意外と笑えません。

周りがまったく見えなくなるから。

 

後日必ず書きますが、

 

いいですか。

 

一流の職人は

意外にも「職人カタギ」

じゃない。

 

ずっと前に書いた

「源ちゃん」こと井上源太郎さんだって

ある意味超一流の

エンターテイナーです。

 

頑固一徹は三流。

 

速攻で縁を切れ。

そいつはただのメンヘラ。

 

のまれるな。

 

本題終了!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

【今日のおすすめの1足】

 

おすすめしたいんだけどねー・・・・

 

楽天アフィとチャット中で

もうすぐ回復しそう。

 

明日から仕切りなおすから

ちょっと待っててね。

ごめんね。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

それではまた明日!