元・靴設計士 兼 現・靴修理人 兼 シューフィッター 兼 靴マニアのコマツです。

東京某所で靴修理やってます。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間ほど靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと書いていきます。

498 フェラガモって実はいいメーカーなんじゃないか疑惑。

なにを言ってるの?

と思われるかもしれませんが

正直キライだったんです、フェラガモ。

 

だってリペアの持ち込み、

ほとんどこれだもん。

金具ついたプレーンパンプス。

 

〇一言

いろいろイタい。

 

これ今年の秋冬の新作。

 

「私はフェラガモです!」

って自己主張の激しすぎるこれ。

正直うるさい・・・。

 

今でもこのデザインは正直キライです。

こんなのGUでも売ってるじゃん。

コピー品も多いし。

 

ちなみに同じ理由で

・ミハマ

トリーバーチも大嫌いです。

 

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ミハマ。カカトまわりゆるすぎ(怒)!

 

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トリーバーチ。もはやつっこむ気力がない

どこがいいのかさっぱりわからん。

露骨すぎでしょ。

スポーツメーカーじゃないんだから。

クオリティが伴ってればいいけど

・・・・・。

うん。

 

あえて言うけど

ミハマもトリーバーチ

靴としては三流。

二流じゃなく三流。

 

・発想

・素材

・木型・設計

・革質

・アフターケア

・値段

 

どれをとってもアウト。

 

まーいっか。

買う人は買うんだし。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

さて。

フェラガモに話もどします。

靴修理の現場からお届けします。

 

コロナ後、

30年くらい前とかのヴィンテージものや

現行の紳士靴のプレメンテ・修理が

かなり来るようになりまして。

 

考え変わりました。

 

いいじゃないか。

 

特にガンチーニ付きのモカシン系が

べらぼうにいいですね・・・・!

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なんでかウレタン底に固執しており、

案の定

加水分解するんですが(笑)、

 

結局直るんです。

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同じイタリアのメーカーだからか分りませんが

ムリなく自然に、いちいち

絶対ビブラムと合うんですよ(!)。

 

ピッチといい、

雰囲気といい、

厚みといいい軽さといい。

 

おフレンチ料理と高いワインの

マリアージュみたい。

しらんけど。

 

ご婦人ものも一緒。

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これはイメージですが・・・

 

これをモカシンにして

ダークブラウンのスエードにして

30年前のヴィンテージだと思って。

 

お客さんの許可もらってないんで

実物写せないけど、

い~~~いブーツ今日きましてね。

 

リクエストは

 

・ちゃんと履けるようにしたい

 (ウレタン底がボロボロ)

・クッション性が欲しい

・気持ちヒールを低くしてほしい

・なによりすべらないやつ

 

はあ・・・・。

金持ちはわがままですな・・・。

できますとも。

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ビブラムのこいつ使います。

 

実はもう半分くらい作業進みましたが

もう成功したのがわかる。

それだけ元の設計がいい。

 

さすがに30年物だけあって

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こんなふうに

マイクロチップは入ってませんでしたが。

 

話かなり飛びますが、

中古のフェラガモのガンチーニ付きは

ねらい目です。

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金色の金具が「ガンチーニ」。

なにより意外と嫌味じゃない。

グッチのビット(金具)より上品。

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グッチの「ビット」ローファー。パクリ多数。
正直ちゃらい…

中古のフェラガモは

革質が今のエルメスより絶対いい。

リペアもクリーニングもどんとこい。

 

グッチのビットローファーが歴史的に

先のようですが、

どーでもいいじゃないですかそんなこと。

 

フェラガモのガンチーニ付きシリーズは

いちいちつくりがいいんです。

 

中底にも抜かりがない。

モカシンの手縫いの技術なんて

エルメス超えてるんじゃないか?

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

やっぱフェラガモは

靴にはじまり靴に終わるんですよ。

服なんか靴の何倍もしますけどね。

 

村上龍(紐派)も

小林よしのり(スリッポン派)も

基本フェラガモしか履かないのもわかる。

 

蘊蓄はいらない。

マニアでなくてもいい。

一流の感性は結局フェラガモに行きつく。

 

テクノロジーもヤバいしね。

抱えてる職人の育成にも予断がない。

 

グッチはなんかぴんとこないけど

エルメスとフェラガモは

たまに「ぞくっ」っとするんだよねー。

 

店員さんと靴のデザインとか

革の話してても

地味に面白いし、よく知ってるし。

 

話長いな。

 

本題終了!

 

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ご褒美タ――――イム!

 

【今日のおすすめの1足】

 

あなたではなく、

あなたのお父さんへ。

 

マレリーの

モカシン」。

 

25740円。

安すぎ。

 

 

マレリー Marelli 3018 メンズ ビジネスシューズ カンガルー 防水セメント製法 本革 日本製 靴

 

ダサいでしょ。

ほれぼれするぐらいダサいでしょ。

でも履いたらヤバいんだって!

 

えっ靴下?って

絶対足元二度見するよ(した)。

個人的な感覚ですが・・・

フェラガモと遜色ない。

 

まあ・・・デザインがバブルなんで

私が買うことは一生ありませんが

団塊の世代はこのデザイン、好きだよー。

 

履き心地は靴下としか言いようがない。

革も値段のわりに上質。

ちゃんとカンガルーの「腹」使ってるね。

 

なにより手間かけまくってる。

モカシンの部分、全部手縫いだよ?

底もすべんないし。

 

・・・風の噂ですが

オーダーメードで有名な

「菊地武男の靴」

(現在は「菊地の靴」)の

菊地武男様ご本人が

ずっと履いてたのがこれ。

自分のブランド履かんのかーい。

 

わかる。

 

はいたら一撃でわかる。

 

なんか「かちっとした革靴が欲しい」

というめんどくさいお父さんへの

プレゼントにどうぞ。

 

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それではまた明日!