こんばんわーーーー。
靴修理人 兼 シューフィッター 兼
靴マニアのコマツです。
おとといくらいから実験的に
「はてなブログ」にプラットフォームを
うつしています。
https://shoesmaster-komatsu.com/
まあ・・・浮気ですね・・・(照)。
さっそくちょっとしたトラブルがあったので、
今日はいったんワードプレスに
戻ってきました。
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さて・・
さきに「ギョーザ靴」について説明します。
だれが名付けたかは知らない。
冒頭の写真のような、リアルモカシンの
「ちょっといい革」をつかった、
スリッポンの靴の総称です。
ようはアッパーがギョーザと同じつくりで
見た目もまんまギョーザになんとなく似てる。
今は紳士のクラシックの革靴って
だいたいデザイン決まってるじゃないですか。
フォーマルから順に
①オペラパンプス
③プレーントウ
(ホールカット含む)
④セミブローグ
⑤フルブローグ(ウイングチップ)
⑥その他大勢。
ローファー、チャッカブーツ、「黒以外の」全部、
そして
ギョーザ靴。
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おい待てや・・・。
昭和50年代生まれ(私だ)だと、
最高級はこれだったはずだぞ。
今手元に
昭和58年(1983年)刊行の
「男のクツ・大研究」スタイル社っていうのが
なぜかありますが、
ギョーザ靴まつりですよ。
テストーニ。バリー。
ぺらぺら・・・・。
あ、またテストーニ。
9万8千円(!)。うっわ。
約40年前でこの値段はえぐいな。
あとはまあ・・・
消滅か合併されたブランドばかりです。
レニカ(のちのリーガル)、
ウォルターウルフ(破産)、
ハイトエクセル(破産)、
タニノクリスチー(廃業)。
・・・死屍累々。。。
まあどーでもいいや。
ざっと解説すると、なんでこんに
当時「ギョーザ靴」が流行ったのかというと
そもそもBALLY(スイス)です。
で。
医者が学会でヨーロッパに行って、
BALLY買う。
帰国する。
自慢する。
=コピーされまくり。という図式だったと
むかーしリーガルの大御所から聞きました。
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でだ。
靴好きのみなさん。
ちゃんとギョーザ靴、履いたことあります?
今でもありますよ。
世界長ユニオン製靴の「マレリー」。
メイドイン江戸川区。
クソダサいデザインですが、
だいたいの百貨店に置いてるので、
一度でいいから足、通してみてください。
ビビるから。
革の靴下。
同じ世界長ユニオンは、ご存知
「ユニオン・インペリアル」の方が有名ですが
(そして私も大好きですが)
それもこれも同じ自社内での
「マレリー」を超えるためだったと確信します。
じゃないとここまでこだわれない。
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このギョーザ靴。
時代は巡ってワンチャン復活あるんじゃないかと
勝手に想像してます。
たとえば。
婦人靴ですが、chausser。
はい。
もう10年以上売れてます。
レディースです。
https://chausser-shop.net/products/detail/24
HPには載ってませんが、当時のインタビューより、
コンセプトは
「ザ・日本のおっさん靴」です。
ただ、「ギョーザ靴」にはたどり着けなかった。
手間かかるし、ダサいもん。
でもね。
靴じゃないけどグッチだってこんなの
つくってるわけですよ。
アディダスだって公式で
こんなのつくってるわけですよ。
はっきりいうけど。
スーパースターより、
マレリーのギョーザ靴の方が
100倍はき心地がいい。
しかも一周まわって、イタリアだスイスだ
ドイツだといったら、
「ギョーザ靴」って斬新だと思うんですよねー。
意外とフェラガモあたりがつくりそうな
気がします。
しらんけど。
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【今日のおすすめの1足】
「エトニック・マエストロ」
(メンズ)
8433円。
意外と紹介するのが初めてかもですね。
「エトニック」。本社はアメリカ。
製品はインドネシア製。
冒頭で紹介した、40年前の雑誌にも
しっかり載ってます。
当時の価格で9800円。
なぜか日本ではブレイクしなかった
メーカーです。・・・・が、
なぜか「知ってる人は知ってる」
鵺(ぬえ)的存在。
私も過去2回だけ足入れしたことがあります。
うん。
フツーにいい。
タイトもルーズもない。
サイズ感的には、ABCマートでうってる
サッカニーのJAZZとほぼ一緒。
マニアが見れば、
NB990(初代)とアシックスタイガーの
オマージュってすぐわかるんですがね(笑)。
でも、東京で履いても
絶対だれとも被らないでしょう。
被ったらすごいわ。
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それではまた明日!
どっちかわかりませんが・・・)