元・靴設計士 兼 現・靴修理人 兼 シューフィッター 兼 靴マニアのコマツです。

東京某所で靴修理やってます。イギリスのノーサンプトンで靴のあれやこれやを学んで、20代の頃10年間ほど靴の設計の世界にいました。30代からリペアの世界へ。靴フェチではありませんが、革靴からスニーカーまで、高いのから安いのまで、めったやたらと書いていきます。

44 アグも死んだ。

だいぶ見かけなくなりましたね。昨シーズン(2019冬~)から、アグを買ったっていう人、います?

ABCマートでも「VANS」ブランド(日本のVANSのパテントはABCマートが買収しています)でパチもんが5000円くらいでここ数年売られてましたが、さすがに今年は見かけませんでした。

まったくの独り言ですが、百貨店なんかでは「アグは100%買い取りなので(=売れ残ってもメーカーに返品不可)でも絶対半分くらい売れ残るので、ぶっちゃけもう売りたくない」という声がどこかから聞こえていた気がします。

ムートンブーツであったかそうなので、「冬にピッタリ♪」と勝手に勘違いして買う人がどれだけ多かったことか・・一応ちゃんと書いときますが、アグ、エミュのムートンブーツは、すうっ(息を吸う音)

サーファーが海から上がった後、「裸足で」「とりあえず保温のために」「ちょっと運転するために」サンダル感覚で履くブーツです!!(絶叫)

もともとはきったなく、砂だらけで、裸足でボロボロになるまで履き倒すブーツなんです。ここまで過保護に誤解されたブランドも珍しい。いくらセレブ(死語か)がファッションとして履こうが、もともとの設計が「サンダルの延長線」なんです。シミがつこうが、底(スポンジ製)がすぐ減ろうが関係ないんです。サーファーの多いオーストラリア人が来日して「???」と思っても仕方ないんです。

よく「あったかそうだから」という理由でムートンブーツ履いて雪国へ行って、速攻で濡れてシミになって、乾くのも遅くてギャーギャー騒ぐ方もいます。修理やってるとシーズンで50人くらいはこういったお悩みでご来店されます。ググレカスとは言えないので、一応上記のような説明はしますし、6000円くらいかけてクリーニングもできますが、

なんだかなー

という虚無感しかありません。数年かけて浸透して、ようやく売れなくなったんですね。エミュはアグと喧嘩別れして独立したメーカーなんですが、また元さやに戻るかもしれません。めでたしめでたし。

・・・と思ってたところにこれ。

2019年の新作です。¥24000。アウトソールはビブラムのふかふかな厚底で、ちょっとホカオネオネっぽいんですが、アッパーが・・ムートン(羊皮)の一枚革なので非常ーーーに薄い。すうっ(息を吸う音)

速攻で穴開くでしょうがあああ!(絶叫)

私も現物見ましたが、・・もって2シーズンですね。話のタネで買うならOKです。ショップに文句言わないでね。修理屋に持ってこないでね。

今回はこのへんで!